研究課題/領域番号 |
13555111
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研究機関 | 名城大学 |
研究代表者 |
小川 明 名城大学, 理工学部, 教授 (20204068)
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研究分担者 |
柴田 伝幸 豊田中央研究所, 研究員
中野 倫明 名城大学, 理工学部, 助教授 (70329770)
山里 敬也 名古屋大学, 情報メディア教育センター, 助教授 (20252265)
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キーワード | 地上デジタルテレビジョン放送 / 移動体用高感度受信 / ダイバーシチ / 誤り訂正 / OFDM / QAM |
研究概要 |
地上デジタルテレビジョン放送波を移動体環境下で高感度受信を可能とする受信機の試作実験のため、平成13年度と14年度に研究してきたことに基づき、本年度は、実現上問題となる点に焦点を当てて検討をおこなった。 まず、畳み込み符号の復号に用いているビタビ復号では時間が長くかかり、復号の繰り返し回数を多くとることができず。結果として特性劣化を生じる可能性がある。このことを考慮して、復号を簡易化して復号時間を短縮することを検討した。簡易復号方式として、Mアルゴリズムによる方式を採用し、シミュレーションにより評価した。その結果、同じ復号時間でビタビ復号よりもMアルゴリズムによる方式の方が良い特性が得られることがわかり、その結果を電子情報通信学会の関連研究会で発表した。 上記と平行して、試作受信機のハードウェア化について検討してきたが、実験用多点数高速フーリエ変換器をハードウェアで実現することが高額で、どのように工夫しても実現不可能であることがわかり、高速PCによってソフト的に実現せざるを得なくなった。そこで、実際の地上デジタルテレビジョン放送信号の仕様に則ったパラメータを持つ受信機を高速PC上に作り、それと同時にマルチパス伝搬路を模擬するソフトも開発実装した。これらのシステムを使い、サブキャリヤ数が5617で各サブキャリヤが64QAM変調されている場合について、マルチパスフェージング環境下での提案ダイバシチ復号方式の特性を評価した。その結果、マルチパスフェージング環境下でも、提案方式の顕著な特性改善効果が得られることがわかり、その結果を国際会議と電子情報通信学会の関連研究会で発表した。
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