研究概要 |
高速リアクティブレンジファインダを実現するためには,撮像素子を能動的に制御することで通常のビデオカメラと同等の30frames/secよりも高速に画像を読み出し,投光機より発せられたスポット光などの位置を求める必要がある.そこでまずCMOSランダムアクセスカメラを用い,画像の読み出し位置をスポット光の移動方向へ追従させる.このカメラはホスト計算機からの制御により,撮像素子上の自由な領域の画像を選択して読み出すことが出来る.スポット光の移動速度を検出することで,次のスポット光の移動先の位置を予測し,適切に読み出しウィンドウを設定することで,257.9frames/secでのスポット光位置の検出を行うことが出来た.このときスポット光の移動速度は11400pixels/secの速度であった.また画像読み出しウィンドウの大きさは100×100pixelである.これらの結果を用いることで,例えば100Hzで振動する物体の動きを計測することなどが可能である.次に,新たに購入した,画像処理部をオンチップ搭載するMAPP2500スマートカメラを用い,画像処理をチップ上で並列に実行することで,より高速な画像処理を実現する.このセンサは512×512画素の各列ごとに画像処理回路を搭載しており,これらにより処理した結果のみをホスト計算機に転送することが出来るため,バスボトルネックが解消される.現在のところ1000frames/secを超える速度での画像処理実現の目処が立っている.
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