研究課題/領域番号 |
13555204
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
板垣 乙未生 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (80006048)
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研究分担者 |
日野 光久 東北大学, 多元物質科学研究所, 助教授 (40005335)
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キーワード | Ni-H系二次電池 / 負極活物質 / リサイクル / カルシウム熱還元法 / フラックス溶解法 / Ni-RE系水素吸蔵合金 / B_2O_3-CaO-R_2O_3系 / B_2O_3-MgO-RE_2O_3系 |
研究概要 |
本報告者らは、使用済みNi-H系二次電池中の負極材料を再生するため、カルシウム熱還元-フラックス溶解法と呼称するプロセスを考案している。本研究では、考案プロセスの最適稼動条件を検索設定し、プロセスの実用化を促進させるため、カルシウム熱還元による合金化反応の機構と合金化速度に及ぼすプロセス因子の影響、ホウ酸系フラックス中への希土類酸化物やCaOないしはMgOの溶解挙動などに関して体系的に調査した。 熱還元法実験では、カルシウムの添加量を理論当量の1.5倍とした場合、900℃、反応時間30分という低所要エネルギー条件において、合金化が完全に終了し、合金粒子内では成分元素が均一に分布していることが分かった。また合金化粒子は、水素のプラトー圧および水素吸蔵量のいずれにおいても市販の水素吸蔵合金と遜色ない値を示すことが分かった。さらに、合金中の残存カルシウム量および酸素量の低減を目的として、・合金化粒子を1350℃で溶融した結果、4時間の溶製によって、カルシウム量および酸素量は溶製前の0.5および1.2wt%から、それぞれ、0.1および0.3wt%まで低減することが分かった。 1350℃で作成したCaO-B_2O_3系ないしはMgO-B_2O_3系フラックスとLa酸化物ないしはNd酸化物との状態図において、固液共存領域における固相は、希土類酸化物とB_2O_3とのモル比が1:1の化合物であること、カルシウムおよびマグネシウムは固相中の希土類とは置換しないこと、均一融体領域の広さが構成成分のイオン半径と関連があることなどが明らかになった。また、MgO基系フラックスとCaO基系フラックスとの間には、均一融体域の広さに大差は見られず、溶解特性の違いが殆ど無いことが分かった。
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