研究課題/領域番号 |
13555210
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
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研究分担者 |
松村 幸彦 日本分光(株), 超臨界グループ, グループリーダー(研究職)
KABYEMELA Bernard SR開発(株), 研究所, 外国人特別研究員
猪股 宏 東北大学, 超臨界溶媒工学研究センター, 教授 (10168479)
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キーワード | 超臨界流体 / 流体力学計算 / 自然対流 / 分析装置 |
研究概要 |
本プロジクトでは、超臨界流体を用いた高圧閉鎖系の循環システムの解析を行った。本システムは、流路内の加熱、冷却にともなう密度差により稼動する。昨年度までは、有機溶媒をトレーサーとした速度測定法を開発し、C0_2の平均流速を測定することで、装置性能を評価した。条件は、圧力7.8-15MPa,温度15-55℃、C0_2初期密度は550-800kg/m^3、加熱部・冷却部間の密度差62-121kg/m^3とした。その結果、加熱部・冷却部間の温度差が3-8℃での平均流速は4m/min程度となった。また、1次元のシミュレーション解析では、ほとんどの条件において誤差35%以内で流速を予測可能であった。装置内流速は、グラスホフ数、プラントル数で相関でき、加熱部・冷却部間の無次元密度の差は25%以内であり、装置圧力の項を適用すると10%以内となった。平成15年度は、2次元での流体力学計算(CFD)によるシミュレーションを行い、前年度実験結果とほぼ一致し、加熱部での伝熱価値が溶媒循環のためには最も効果的であることが判明した。CFDでは、実験の温度分布を用いた流速計算が可能であった。またこの結果に基づいて、加熱器の性能を向上した場合の新規加熱部を提案した。伝熱面近傍でx方向の温度勾配が非常に大きくなっているが、これは浮力によって壁近傍の流れが急激に加速されたためである。実験面では、CFD計算に基づいて内部加熱実験が可能なように装置を改造し、その効果を確かめるとともに操作因子と循環流量との定量的相関方法を確立した。
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