研究課題/領域番号 |
13555211
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
阿尻 雅文 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (60182995)
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研究分担者 |
佐々木 満 コンポン研究所, 研究員(研究職)
梅津 光央 東北大学, 多元物質科学研究所, 助手 (70333846)
高見 誠一 東北大学, 多元物質科学研究所, 助手 (40311550)
田島 聖彦 コンポン研究所, 研究員(研究職)
福里 隆一 SCFテクノリンク, 研究員(研究職)
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キーワード | 超臨界 / 水 / セルロース / 糖 / 加水分解 / 反応機構 |
研究概要 |
超臨界水を反応場とし、糖を出発原料とした化学原料回収法について、検討を行った。特にターゲットとして、乳酸ポリマーに代わる生分解性高分子原料としてグリコール酸をターゲットとし、糖からグリコールアルデヒドの高収率回収条件の策定を行った。 マイクロリアクターを用いた実験により、グルコースの分解を逐一追跡し、その結果から、グルコースの主分解経路を解明した。グルコースは、レトロアルドール反応により、エリスロースさらにグリコールアルデヒドへと分解する。また、互変異性によりフルクトースヘと転移した後レトロアルドール反応により、グリセルアルデヒド、ピルブアルデヒドへと分解する。これらの反応中、脱水反応も生じる。 それぞれの反応経路について速度論的検討を行い、反応速度の温度圧力依存性を評価した。その結果、レトロアルドール反応を脱水反応や互変異性反応よりも、支配的とするには、高温、低水密度とすることが好ましいことが明らかとなった。450℃、密度0.1g/cm^3としたところ、89%の高収率でグリコールアルデヒドを回収できることを明らかにした。さらに、グリコールアルデヒドからグリコール酸へは、カニツァロ反応が考えられ、アルデヒドを導入する実験を行ったところ、十分とはいえないがグリコール酸への転移も確認できた。 反応速度は、数10msec程度であり、極めて小さな反応装置でよい。実プロセス化に向けて、グリコール酸への高選択的転移条件の検討、さらにプロセス化のための高濃度条件下での反応、他産業廃熱の利用等が課題であることも本研究を通して明らかにした。
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