研究課題/領域番号 |
13555223
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
正田 誠 東京工業大学, 資源化学研究所, 教授 (70023489)
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研究分担者 |
武部 英日 明治製菓(株), 新素材事業部長
菅野 靖史 東京工業大学, 資源化学研究所, 助手 (90282855)
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キーワード | Geotrichum candidum / ペルオキシダーゼ / マンガンペルオキシダーゼ / アリルアルコールオキシダーゼ / パルプ廃液 / フタル酸ジブチル / フタル酸ジエチルヘキシル / フタル酸ジシクロヘキシル |
研究概要 |
1.Geotrichum candidum Dec 1の生産するアリルアルコールオキシダーゼを精製しこの酵素の特性を明らかにした。この酵素は分解できる物質に特徴を示した。 2.Dec1の生産するペルオキシダーゼ(Dyp)の遺伝子をクローニングし、Aspergillus oryzaeに導入し、大量生産するシステムを構築した。 3.A. oryzaeを固体培養し、液体培養の10倍以上の高濃度のDypを生産することに成功した。このDypと元株のDypを活性、分解スペクトルを比較し、ほぼ同一であると判定した。 4.Dec 1の生産するマンガンペルオキシダーゼ(MnP)を精製しその特性を明らかにした。このMnPはリグニンペルオキシダーゼとマンガンペルオキシダーゼの両方の活性を示すことが明らかになった。 5.MnPをコードする遺伝子をクローニングし、大腸菌内で発現させることに成功した。大腸菌からとり出したMnPは活性が従来のものより低下した。 6.Dec 1株をパルプ漂白廃液に作用すると、脱色および脱ハロゲンが今まで知られている菌よりもはるかに効率よく行なわれることを証明した。 7.Dec 1株をパルプの漂白に用いると十分なレベルまで漂白されることを明らかにした。 8.Dec1株はフタル酸ジブチル、フタル酸ジエチルヘキシル、フタル酸ジシクロヘキシルを分解してフタル酸を生成することを明らかにした。ビスフェノールAの分解能力は無いことが判明した。
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