研究課題/領域番号 |
13555239
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
佐藤 次雄 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (90091694)
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研究分担者 |
内田 聡 東北大学, 多元物質科学研究所, 助手 (60232849)
殷 シュウ 東北大学, 多元物質科学研究所, 講師 (40271994)
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キーワード | ソフト溶液反応 / セリアナノ粒子 / 紫外線遮蔽特性 / 可視光透明性 / 光触媒活性 / 一重項酸素 / DNA損傷 / 安全性 |
研究概要 |
塩化セリウム-塩化カルシウム混合水溶液と水酸化ナトリウム水溶液を40℃で反応させた後、過酸化水素と反応させるソフト溶液反応により、カルシウム固溶セリアナノ粒子を合成し、セリアの形態、酸化触媒活性、光触媒活性、紫外線遮蔽能および可視部での透明性について評価した。本年度は、最終年度のまとめとして生成物の安全性の評価について重点的に検討した。合成した試料、酸化亜鉛および酸化チタン微粒子をDNAとともに分散した溶液に紫外線を照射し、DNA損傷に対する活性を評価したところ、酸化チタンや酸化亜鉛存在下ではDNAの損傷が進行したが、純セリアおよびカルシウムイオン固溶セリアのいずれもブランク試験(試料無添加)と同様の結果が得られ、酸化チタンや酸化亜鉛と比較し、DNA損傷性が低くいことが明かとなった。また、ケミカルルミネッセンス測定により、試料への紫外線照射による一重項酸素の生成挙動について検討したところ、一重項酸素生成量は、酸化亜鉛>酸化チタン>純セリア>カルシウム固溶セリアの順であり、本研究で調製したカルシウムセリアは、人体に対する優れた安全を有していることがわかった。以上の結果および前年度までの結果を総括すると、ソフト溶液反応によりカルシウム固溶セリアナノ粒子の合成が可能であり、優れた紫外線遮蔽特性と可視光透明性を有するとともに光触媒活性を示さないことから、人体に安全でかつ高性能な新規紫外線遮蔽材として利用可能であることがわかった。
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