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2003 年度 実績報告書

分子状酸素活性化の新手法と有機工業化学への適用

研究課題

研究課題/領域番号 13555249
研究機関高知工科大学

研究代表者

細川 隆弘  高知工科大学, 工学部, 教授 (90029520)

研究分担者 東島 道夫  三菱化学株式会社, 科学技術センター, シニア・リサーチ・アソシエイト
小廣 和哉  高知工科大学, 工学部, 助教授 (60170370)
キーワードパラジウム / アミド系化合物 / ノーデセン / アルコール
研究概要

環境との調和を目指す有機合成プロセスの一つとして、分子状酸素を温和な条件下で酸化剤として用いる手法の開発が要請される。Pd^<2+>/Cu^<2+>塩の組み合わせは酸素分子の活性化を引き起こす環境調和型触媒として広い用途を持つとの観点から、本研究では以下の目的を設定した.すなわち,銅原子上で分子状酸素を活性化させ,パラジウムに配位したアルケンにこの酸素分子を移行させる新手法を開発する.この考え方の下で,既に開発したアミド系化合物の末端位選択的酸素酸化の最適条件を探索した.その結果,酸素1気圧下,1,2-ジクロロエタン溶媒中室温でヘキサメチルホスホルアミドHMPA/PdCl_2(MeCN)_2/CuCl=20/1/1の組み合わせた触媒系を用いると,環状アリルアミドから対応するアルデヒドが収率及び選択性良く得られることが分かった.アルデヒド体の選択性は,環状アミドの員環数が,6>5>4員環と減少するにつれ低下した.次に,単純アルケン例えば1-デセンにアルコール類を求核剤として反応させ,対応するアルデヒド体を得る方法を系統的に解析した.その結果,MeOH, EtOH, i-PrOH, t-BuOHと立体的なかさ高さが増加するにつれ,アルデヒド体の選択生成が増加した.しかし,同時に対応するアルデヒド体の収率も低下した.従って,t-BuOHを求核剤として利用するならば,パラジウム触媒の反応性を向上させることが今後の課題となる.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Takahiro Hosokawa: "Oxidation of Ethanol Induced by Simple Polyphenols"Bull.Chem.Soc.Jpn. 77巻(in press). (2004)

  • [文献書誌] 細川隆弘: "有機合成における触媒反応(檜山為次郎, 野崎京子編)"東京化学同人. 2 (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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