研究概要 |
含フッ素アミノ酸ライブラリーの構築に向けて、炭素-フッ素結合の浩性化の基盤的研究を実施し、その成果の上に立って以下の項目について研究した。 1)光学活性β,β-difluoroproline(1),β,β-difluoroglutamates(2)の合成 α-imino-β-bromo-β,β-difluoropropanateをトリフルオロエタノール中で不斉水素化し臭素をラジカル的にアリル化し、2重結合をRuO4で酸化することにより(2)を、またオゾン酸化の後、脱水-水素化を経て(1)を合成した。 2)光学活性α-trifluoromethyl-α-carboalkoxyaziridine(3)の合成 光学活性α-trifluoromethylaziridineをn-BuLiでリチオ化し各種の求電子剤によりアルキル化を立体保持で行った。相当するα-corboalkoxyaziridine体を高収率で得た。また、求核剤によりアジリジン環を開環できるので、これらの2段階反応により、光学活性α-trifluoromethyl-α-置換アミノ酸が合成出来たことになる。 3)N,α-C-Disilyl-β,β-difluoroenamine(4)の合成とその応用。 塩化Trifluoroacetimidoylを金属マグネシウムにより高収率で脱フッ素-脱塩素化し同時にビスシリル化した。N-シリルとC-シリルを逐次脱シリル化-アルキル化して高度に官能基化したα,α-difluoroimineを合成できた。この反応の応用として、γ-ヒドロキシ-β,β-ジフルオロアミノ酸誘導体であるβ,β-difluoro-γ-hydroxy-α-iminoesterを高収率で得た。 4)光学活性trifluoromethylnorcoronamic acidの合成 5)β-Trifluoromethylisocysteineのジアステレオ選択的合成 6)ロジウム触媒による塩化トリフルオロアセトイミドイルとアセチレンカルボン酸エステルとの環化反応を経るQuinoline carboxylic acidの合成
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