研究課題/領域番号 |
13555269
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
船舶工学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
大和 裕幸 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (50220421)
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研究分担者 |
渡辺 岩夫 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (70010890)
増田 宏 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (40302757)
白山 晋 東京大学, 人工物工学研究センター, 助教授 (10322067)
安藤 英幸 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助手 (60323440)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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キーワード | 国内物流システム / 海上輸送 / モーダルシフト / キャッシュフロー分析 / シミュレーション / 犠牲量 |
研究概要 |
国内物流システムはわが国の経済や民生を支える重要な基盤であるが、その設計が合理的になされてきたわけでなく、多くの習慣的な積み上げの結果であろう。それがすべてにわたって不合理なものとなっているわけではないが、経済の進展と成熟の中で、また環境問題や労働間題の起こる中で、現状システムは再編を迫られているのも確かである。 この問題に対して、合理的な国内物流システム、特に陸上輸送から海上輸送へのモーダルシフトなどを具体的な研究対象として取り上げることの意味は大きい、本研究では、国内物流の調査を行い、東京-北海道道央地区間を例題として、シミュレーションソフトウエアを用いて、新規船舶を設計して運航する場合にどのような仕様の船舶を何隻導入し、どのような運航ダイヤグラムであれば、既存の陸上交通システムと共存できるかを考える手順を求めることにした。プロジェクトとしての評価は、キャッシュフロー分析によることにした。キーとなるのは、シミュレーションに現れる荷物がどのような理屈で交通機関を選択するかという問題である。ここでは、人流の研究で用いられる犠牲量を貨物にも適用した。別途の研究で得られた貨物の時間価値を用いて、貨物発生した時点で、目的地までの犠牲量が最小になるように各貨物が交通機関を選択することにした。貨物の出現は、夕方であることが多く、そのことからダイヤへの依存性が出てくる。また船舶の設計には基幹的な抵抗計算を中心に行い、運航費用を算定し、船価と合わせて、その運賃を設定している。 この結果、シミュレーションを繰り返し行い、30ノット程度の高速船舶であるほうが有効であることがわかった。 このような手法はデータ取得、シミュレータ設計、プロジェクト評価など一般的で覆うよう範囲も広く、環境計算や、さらに鉄道やトラックの性能変化についてもその影響を求めることができる。
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