研究課題/領域番号 |
13555271
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
福地 信義 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (80039677)
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研究分担者 |
村山 雅己 船舶艤装品研究所, 主任研究員
胡 長洪 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (20274532)
篠田 岳思 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (80235548)
李 旗 名村造船所, 船舶海洋事業部, 技術研究員
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キーワード | 内業工場 / 溶接 / 切断 / 金属ヒューム / 換気制御 / 換気流解析 / 可視化実験 / 労働環境 |
研究概要 |
近年の環境問題に対する意識の高まりに伴って、造船所では労働環境に対する見直しが不可欠となっており、国際規格ISO14001の認証取得の動きも活発化している。特に、内業工場における溶接・切断時に発生する金属ヒュームによる工場内空気汚染は労働安全上問題となることが多く、その換気システムの改善が要請される傾向にある。一般に造船内業工場は大容積であり、換気装置も大規模なものとなるため、その換気流に停滞部が発生しないように気流制御を行い、高い換気効率のシステムとする必要がある。 本研究では、ヒューム流動制御のための換気システム構築を目的として、ヒューム流動状態の把握を行う。今回は第1年度として、内業工場において切断・溶接作業時に発生するヒュームを低濃度の極微細粒子を含む気相流と考え、非等温場の運動量・温度・ガスの輸送方程式に基づき換気流とヒューム濃度の数値解析を行った。さらに、内業工場をモデル化した擬似2次元模型を用いて、着色塩水の比重差置換による模擬的な流動可視化実験を行い、相似則を用いて実験と計算の比較を行い、ヒューム流動状態を解明する方法としての妥当性を調べた。これらにより、実験と数値計算によるヒュームの流動状態は比較的よく一致しており、用いた相似則が妥当性であること、および渦粘性モデルによる換気流解析が可能であることが分かった。従って、これらの方法は排煙位置、換気量、屋根形状とヒューム流動状態の関係などの解明に有効と考えられる。' なお、排煙位置、換気量、屋根形状とヒューム流動状態の関係および内業工場内において発生する金属ヒュームの換気制御と労働環境としての空気条件についての研究は、次年度に行う予定である。
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