研究課題/領域番号 |
13556006
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
作物学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
堀江 武 京都大学, 農学研究科, 教授 (90181528)
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研究分担者 |
中川 博視 石川県農業短期大学, 生物生産学科, 講師 (90207738)
白岩 立彦 京都大学, 農学研究科, 助教授 (30154363)
井上 吉雄 独立行政法人, 農業環境技術研究所・地球環境部, 研究室長
松井 勤 京都大学, 農学研究科, 助手 (70238939)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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キーワード | イネ / リモートセンシング / 収量性 / 群落核酸抵抗 / 気孔抵抗 / 葉温 / 光合成 / 個体群生長速度 |
研究概要 |
水稲の収量性支配形質を圃場においてリモートセンシングにより、非破壊・非接触で評価する方法を開発し、その多収品種育成のためのスクリーニングへの適用性を明らかにすることが本研究の目的である。そのため、生育途上にある水稲群落の一部に瞬間的に日陰を作り、日陰部と日向い部の群落表面温度を熱画像センサーで同時に測定し、それらの計測値を群落の熱収支式に代入することにより、群落のCO_2と水蒸気の拡散抵抗(Rc)や蒸散速度(E)を求める方法を開発した。この方法を遺伝子型が大きく異なる水稲10品種に適用し、次の結果を得た。 1、この方法で計測したRcとEは、チャンバー法で接触計測された個葉のそれらの値と密接な関係にあり、これより本方法がこれらの形質評価に適用できることを明らかにした。 2、供試した水稲品種間で、個葉光合成能に大きな差異が認められ、かつそれらの差異はRcと葉身N濃度(N)の積(RcN)に比例することを明らかにした。これより、リモートセンシングによって計測したRcとNから光合成能が評価できることを示した。 3、供試した水稲品種間には収量に大きな差異が認められ、かつその差異は出穂前2週間の個体群生長速度(CGR)に比例することを明らかにした。さらにこの時期のCGRは群落拡散コンダクタンス(1/Rc)と比例関係にあることを明らかにし、これより出穂前2週間にリモートセンシングによってRcを計測することによって品種の生産性が評価できることを示した。 4、以上より本研究により開発された方法は圃場条件下での水稲の生産機能および収量性の非破壊・非接触での迅速評価に有効であるととが示唆された。
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