研究課題/領域番号 |
13556017
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
碓水 泰市 静岡大学, 農学部, 教授 (50111802)
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研究分担者 |
鈴木 康夫 静岡県立大学, 薬学部, 教授 (00046278)
小林 一清 名古屋大院, 工学研究科, 教授 (10023483)
村田 健臣 静岡大学, 農学部, 助教授 (30273171)
石山 誠司 片倉工業(株)中央蚕研, 研究員
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キーワード | Glycotechnology / Glycoconjugate / Moelcular design / Cell adhesion / Cellular matrix / Molecular recognition / Artificial glycomaterial / Bioprocess |
研究概要 |
オリゴ糖鎖を分子認識のシュガーチップと見なしポリペプチドや脂質に組み込むことで人工の糖タンパク質や糖脂質といった複合糖質のミミックを作製し、これらをデバイス化することで生体接着マトリックスの新素材を構築する。前年度ムチン型オリゴ糖鎖を側鎖にもつ人工糖鎖ポリペプチド(人エムチン)を機能設計し、ヒトインフルエンザウィルスに対し強力な接着能を有しており感染を阻止する阻害剤として有用な素材であることを報告した。そこで本年は、手法を人工糖脂質の作製にも適用した。 人工糖脂質の機能設計 微生物由来セルラーゼを触媒素子としてラクトース(乳糖)とアルカノールとを縮合反応で配糖化して二糖配糖体とした実に簡便なワンポット合成法を開発した。次に、この配糖体を受容体基質としてフォスファチジルコリンを供与体としたフォスフォリパーゼDのフォスファチヂィル転移反応を活用し配糖体のアグリコン部に脂質を導入したグリセロ型糖脂質とし二段階の酵素合成に成功した。ラクトシルセラミドをミミックしたネオ糖脂質の二段階の酵素合成に成功した。本物質の構造特性は、天然ラクトシルセラミドのそれに類似し、水溶液中で容易に自己組織化しリポソームを形成する。またレクチンに対しては糖鎖分子鎖集合体として機能し、糖鎖認識のプローブとしてさらには蛍光物質カルセイに対しては封入能を示しドラッグデリバリー(DDS)システムの材料としても有用であることを実証した。
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