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2001 年度 実績報告書

画像解析システムCROCOを用いた国際森林健全度モニタリングの実用化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 13556021
研究機関宮崎大学

研究代表者

溝上 展也  宮崎大学, 農学部, 講師 (00274522)

キーワード森林健全度モニタリング / CROCO / 画像解析 / オペレータ / デジタルカメラ
研究概要

欧米諸国における森林の健全度モニタリングでは目視によって樹冠透過度が評価されているが、観測者間の誤差が大きいことが問題となっている。本研究の目的は、開発した画像解析システムCROCOの実用化を図るため、画像解析に伴う誤差やカメラ機種および撮影時の天候条件の影響を明らかにすることにある。
まず,スイスで撮影された80枚の写真を用いて7名のオペレータ間の比較を行った。その結果,ナラについてのみオペレータ間に有意差が見られ,その原因として,ナラでは個体識別が困難な写真が多かったことと,1名のオペレータに解析範囲の選択において特異な偏りがあることが分かった。このことから,オペレータ間の誤差の間題を解決するためには、撮影条件の悪い写真は解析しないことと,詳細なマニュアルやテストプログラムが必要であることがわかった。
次に,2001年7月〜8月に,スイス・Birmensdorf周辺に生立するトウヒ,モミ,ブナ,ナラの4樹種,合計80本を対象に4機種(機種A〜D)のデジタルカメラを用いて異なる天候条件で樹冠を撮影した。その結果,機種Aが他の3機種と比較して晴天順光時に過小推定の傾向があった。また,機種Bでは他の3機種と比較して晴天順光時にブナについてのみ過大推定の傾向がみられ,これは,葉部の輝度が高い画像が多いことが原因であってさらに,機種Cについてはピンぼけ画像が原因と思われる有意差がいくつかの場合でみられた。これらのことから,解像度が100万画素程度の機種AとCではバラツキが大きいため,CROCOの利用に際しては300万画素程度の解像度をもつ機種が必要であることがわかった。しかしその場合でも,機種Bでみられたように樹種によってはバラツキが大きくなる可能性があることから,使用前には機種毎,樹種毎に誤差傾向を確認する必要があることが分かった。

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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