研究課題/領域番号 |
13556052
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
応用獣医学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
五藤 秀男 東京大学, 医科学研究所, 助手 (50323639)
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研究分担者 |
高田 礼人 東京大学, 医科学研究所, 助手 (10292062)
堀本 泰介 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (00222282)
河岡 義裕 東京大学, 医科学研究所, 教授 (70135838)
近藤 高志 日本中央競馬会競走馬総合研究所, 栃木支所・分子生物研究室, 主査(研究職)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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キーワード | ウマインフルエンザウイルス / 生ワクチン / リバース・ジェネティクス / 弱毒化 |
研究概要 |
ウマにおけるインフルエンザの流行は経済的な損失が大きく獣医学領域での問題である。ウマインフルエンザの予防として不活化ワクチンが用いられているが、その効果は充分発揮されていないのが現状である。 本研究は、より効果的なウマインフルエンザ生ワクチンの開発を目指すことを目的とする。この目的のために、遺伝子組換えにより感染防御の標的となる抗原の遺伝子をもつ組換えウイルスをリバース・ジェネティクス法を用いて作製する。本研究では、以下の成果を得た。 1.A型インフルエンザウイルスの分節状ゲノムがウイルス粒子に効率よく取り込まれる機構として、ゲノムRNAの両末端の蛋白質コード領域(取り込みシグナル)が必要である。 2.取り込みシグナルを応用することにより、インフルエンザウイルス間の遺伝子組換えのみならず、外来蛋白質遺伝子との組換えが可能である。 3.外来蛋白質遺伝子の組換えウイルスを免疫することにより、宿主の外来蛋白質に対する免疫応答が誘導される。 これらの結果は、これまで結果論としてのみ議論されたインフルエンザウイルスの遺伝子組換えに関して、理論的な基盤と技術を確立したことを示し、ウマインフルエンザウイルスのみならず、他の抗原を用いたワクチン開発に応用できることを意味する。さらに、これまでのウイルス弱毒化に関する知見と遺伝子組換えの理論をリバース・ジェネティクス法で応用することにより、弱毒化生ウイルスの開発が可能となった。なお、遺伝子組換えウイルス作製及び取扱いは米国ウィスコンシン大学で実施された。
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