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2002 年度 研究成果報告書概要

代謝工学による種子油量改変法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 13556059
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分展開研究
研究分野 応用分子細胞生物学
研究機関佐賀大学 (2002)
名古屋大学 (2001)

研究代表者

永野 幸生  Saga University, Analytical Research Center for Experimental Sciences, Associate Professor -> 佐賀大学, 総合分析実験センター, 助教授 (00263038)

研究分担者 佐々木 幸子  株式会社コンポン研究所, 特別研究員
研究期間 (年度) 2001 – 2002
キーワード脂肪酸合成 / アセチルCoAカルボキシラーゼ / 代謝工学 / 形質転換植物 / 種子油 / 葉緑体形質転換 / タバコ / 種子数
研究概要

脂肪酸合成には主に二つの酵素が必要である。アセチルCoAからマロニルCoAを生成するアセチルCoAカルボキシラーゼ(ACCase)と脂肪酸合成酵素である。中でもACCaseは鍵酵素であり、脂肪酸合成の最初のステップを触媒し、油合成量を決めている。したがって、この酵素を増やせば、油含量も増えると考えられる。多くの植物では、この酵素は四つのサブユニットからなり、その一つは葉緑体ゲノム、残りは核ゲノムにコードされている。これまでの研究で葉緑体コードの遺伝子accDは、発現量が少ないことがわかっている。強力なプロモーターをもつaccD遺伝子を作り、それを葉緑体形質転換法で葉緑体に入れれば、油含量も増えると考えられる。この仮説を実証することが、この研究の目的である。葉緑体形質転換の結果、次のことがわかった。
1.得られた形質転換体は野生型と同様に育った。
2.accDタンパク質の量の増大によってACCaseの量も増大した。このことは、ACCaseの量を決めるメカニズムの一つとして、タンパク質の会合の段階での制御があることを示唆している。
3.脂肪酸含量が葉において増大したが、根ではこれは観察されなかった。
4.形質転換体の葉で、モノガラクトシルジアシルグリセロール量の増加が観察された。
5.葉の寿命の延長と種子数の2倍の増加が観察された。結果として、形質転換体は、野生型と比べて2倍量の脂肪酸を生産した。
将来、この代謝工学による方法を油糧作物に適用することにより、種子油を増産させることが可能になるであろう。

研究成果

(4件)

すべて その他

すべて 文献書誌

  • [文献書誌] Kozaki, A.他: "Thiol-Disulfide Exchange between Nuclear-encoded and Chloroplast-encoded Subunits of Pea Acetyl-CoA Carboxylase"Journal of Biological Chemistry. 276. 33919-33925 (2001)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Madoka, Y.他: "Chloroplast Transformation with Modified accD Operon Increases Acetyl-CoA Carboxylase and Causes Extension of Leaf Longevity and Increase in Seed Yield in Tobacco"Plant and Cell Physiology. 43. 1518-1525 (2002)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Kozaki, A. et al.: "Thiol-Disulfide Exchange between Nuclear-encoded and Chloroplast-encoded Subunits of Pea Acetyl-CoA Carboxylase"Journal of Biological Chemistry. 276-43. 39919-39925 (2001)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Madoka, Y. et al.: "Chloroplast transformation with modified accD operon increases acetyl-CoA carboxylase and causes extension of leaf longevity and increase in seed yield in tobacco"Plant and Cell Physiology. 43-12. 1518-1525 (2002)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 2004-04-13  

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