研究課題/領域番号 |
13557005
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
能勢 博 信州大学, 大学院・医学研究科, 教授 (40128715)
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研究分担者 |
松尾 隆和 エスペツク(株), 環境整備部, 部長
樋口 京一 信州大学, 大学院・医学研究科, 教授 (20173156)
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キーワード | カロリー計 / 運動処方 / ITネットワーク / データベース / 遺伝子 / 動物モデル |
研究概要 |
本研究の目的は、「どの程度運動を行えば,どれほどの効果があるか」という、誰もが知りたい疑問に応えるデータベースを構築し、運動処方の対象者に提供することである。さらに、同一の運動をおこなっても、その効果に個人差が存在するが、その遺伝的背景を明らかにするための母集団を獲得すること、さらにその候補となるべき遺伝子多型を探索するための手技をモデル動物を用いて確立することである。 1)ヒト運動量連続測定装置の現場応用 我々は運動量連続測定装置がウォーキング以上の単位時間当たりのカロリー消費量を正確に測定できること、さらに、最大速度で歩行した際の前後、左右、上下方向の加速度を測定することで、大腿部最大筋力を評価すること、を明らかにした。これらの結果から、松本市内数カ所の福祉ひろばにこの装置を分配し、特殊な機器を用いない、体力強化プログラムの作成を行った。 2)ITを用いた個別運動処方システムの確立 上記の装置で2週間のトレーニングによるカロリー消費量、運動強度などのデータを市内数カ所の福祉ひろばのコンピュータ端末からデータ収集を行い、一定のトレーニング期間前後で測定した体力、血液成分の結果とともに記録するシステムを構築した。これを基に、ITネットワークを用いた遠隔個別運動処方システムが構築でき、一度に数千人の高齢者を対象に運動処方が可能となり、来年度の経済産業省の健康サービス産業育成事業に応募する予定である。 3)運動処方反応性遺伝子探索のため、動物モデルの確立 数千人のデータベースから、運動処方皮応性遺伝子の探索を行う。そのために、実験動物を用いて幾つかの遺伝子について、運動トレーニングによる発現を検討する。現在、マウスの運動負荷によるVEGFの発現、時計遺伝子の血圧調節に役割について、いくつかの結果を得た。
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