研究課題/領域番号 |
13557032
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
小山 洋 群馬大学, 医学部, 教授 (30143192)
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研究分担者 |
笹田 陽子 盛岡大学, 短期大学部, 教授 (30258769)
本郷 哲郎 山梨県環境科学研究所, 環境健康研究部, 主幹研究員 (90199563)
鈴木 庄亮 群馬産業保健推進センター, 所長(研究職) (40010011)
野尻 雅美 千葉大学, 看護学部, 教授 (70009520)
宮崎 有紀子 千葉大学, 看護学部, 助手 (00251190)
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キーワード | セレン摂取量 / セレン化学形分析 / グルタチオンペルオキシダーゼ / セレノプロテインP / アルブミン / 簡易食事接種頻度調査票 |
研究概要 |
1.食品中セレン濃度の測定 正確度・信頼度ともに高い2,3-ジアミノナフタレンを用いたWatkinson法を多検体同時に測定できるよう改良し、96穴マイクロプレートリーダを用いて食品中セレン含有量の測定を行なつた。疫学コホート調査地である岩手県大迫町において、陰膳方式でサンプリングを行なった約1,000サンプルの食品について、セレン含有量の測定をほぼ終了した。食品中セレンの測定例は少ないので、今後、発表・公表していく予定である。 また、今後、食品中からセレン含有成分を抽出し、セレノシステイン、セレノメチオニン等の有機セレン、および亜セレン酸などの無機セレン成分に分別して測定を行ない、食品中における化学形ごとのセレン含有量を明らかにし、化学形ごとの摂取量を推定していく予定である。 2.ヒトにおけるセレン摂取の健康影響を明らかにする目的で、セレン錠剤(200μg)一週間投与前後における血液流動度の測定を行ない、セレン投与後において有意に流動度が上昇することが示された。この結果は、疫学調査におけるセレン摂取量と虚血性心疾患との関連を実験的に裏付けるものと考えられる。 3.経静脈栄養を長期間に亘って受けた患者に発生した脳炎について、病理解剖検体における脳組織について検討を行なった。脳組織においてセレン酵素であるグルタチオンペルオキシダーゼが欠乏していること、脳組織中のセレン含有量が減少していることが明らかになり、脳炎発症にセレン欠乏が関与していることが示唆された。
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