研究課題/領域番号 |
13557033
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
原田 規章 山口大学, 医学部, 教授 (70116747)
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研究分担者 |
福田 敏宏 山口大学, 医学部, 教授 (20136203)
井上 正岩 山口大学, 医学部, 講師 (20335722)
中本 稔 山口大学, 医学部, 助教授 (20227961)
斉藤 健夫 バイオメディカルサイエンス社, 代表取締役技術部部長(研究職)
中野 公彦 山口大学, 工学部, 講師 (90325241)
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キーワード | 末梢循環障害 / Raynaud現象 / 手腕振動症候群 / 国際標準化機構 / 手指血圧 / 皮膚温 / 冷却負荷 / 自律神経機能 |
研究概要 |
末梢動脈の慢性循環障害をきたす疾患は、閉塞性動脈硬化症、Burger病、Raynaud病、膠原病などがあり、高齢化の進行とともに増加している。病態生理学的にはRaynaud病(1次性Raynaud症候群)のような機能的異常、閉塞性動脈硬化症や膠原病などによる器質的異常、2次性レイノー症候群に位置づけられる手腕振動症候群のように機能的異常と器質的な異常をともに含む疾患が混在している。現在、ISO(国際標準化機構)において、その循環評価法の国際標準化作業が行われている。標準化された循環評価法は、機能的異常および器質的異常による慢性末梢動脈疾患の鑑別診断、症度評価、予後評価にきわめて有用であり、また国際的な疫学研究に資するものである。本研究では、手指の冷却負荷による上腕血圧と、全10指の手指血圧、皮膚血流、皮膚温の変動と冷却負荷後の回復を測定・評価するパソコン制御の診断装置を製作し、慢性末梢動脈疾患の鑑別診断と症度評価における意義を明らかにする。 本年度は、国際標準化機構の会議に参加し、各国研究者の経験と意見を聴取するとともに、関連文献を多数収集し解析した。また、寒冷負荷時の手指皮膚温検査における防水手袋使用の影響を健常被験者を対象に実験的に検討し解析した。また、手指血圧測定装置のコンピュータインターフェイスと解析ソフトを購入するとともに、手指冷却中の自律神経機能の変化を心電図R-R間隔変動を解析して検討した。さらに、熱帯地方における振動作業者の手指循環機能を評価するための予備的調査をバングラデシュにて行った。
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