研究概要 |
1.p27Kip1,SKP2のcDNAを発現するadenovector、発現を抑制するsiRNAの設計及び肺癌細胞における機能の確認。(SKP2のcDNAのクローニングを含む) RT-PCR法により得られたp27Kip1のcDNAについて真核細胞にて発現するadenovectorを作成、またp27の発現を抑制するsiRNAを設計し作成した。実際遺伝子導入を肺癌細胞のcell lineであるA549細胞に導入し、Western blottingにて機能を確認した。同様に、RT-PCR法によりP27Kip1のdegradationを制御する蛋白をコードするSKP2についてcDNAのクローニングを行い、得られたcDNAについて真核細胞にて発現するadenovectorを作成した。実際遺伝子導入を肺癌細胞のcell lineであるA549細胞に導入し、Western blottingにて機能を確認した。 2.細胞周期制御因子p27Kip1の肺癌細胞における蓄積の機序に関する検討、及び細胞への遺伝子導入によるP27Kip1の発現量を制御することによるこれら遺伝子産物の生物学的機能解析 p27のadenovectorによるA549 cell lineへの遺伝子導入により、同遺伝子が細胞周期をA549細胞においても抑制すること、また既報告と異なりアポトーシスの誘導は有意には見られなかったことを、FACS caliberにて解析した。 3.p27のリン酸化部位の変異導入による機能の変化 p27の細胞増殖抑制能などをつよめた遺伝子を設計するため、p27のリン酸化部位であるS10,T157,T187,T198の変異を導入し、細胞内におけるP27の分布、実際の細胞周期への影響の相違などにつき検討中である。
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