研究課題/領域番号 |
13557059
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
西條 芳文 東北大学, 加齢医学研究所, 助手 (00292277)
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研究分担者 |
金井 浩 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10185895)
山家 智之 東北大学, 加齢医学研究所, 助教授 (70241578)
仁田 新一 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (90101138)
岡田 長也 本多電子株式会社, 研究開発本部, 研究員
大槻 茂雄 東京工業大学, 精密工学研究所, 教授 (00016784)
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キーワード | 動脈硬化 / 不安定プラーク / 血管内超音波法 / 超音波顕微鏡 / 後方散乱 / 超音波 |
研究概要 |
不安定狭心症、急性心筋梗塞などのいわゆる急性冠症候群の主な原因は、薄い線維性皮膜によって覆われる脂質コアや、マクロファージなどの炎症性細胞の浸潤を特徴とする不安定な動脈硬化プラークの破綻であることが明らかにされてきた。しかし、臨床的に不安定プラークを検出し、prospectiveに経過観察していく方法はいまだに確立されていないため、不安定プラークが破綻に至る病態は必ずしも明確ではないはされていない。本研究の目的は、臨床応用可能な血管内超音波顕微鏡システムを開発することである。科学研究費の交付を受ける期間内の具体的な目的は、使用周波数20〜40MHzの超音波を送受信し、その強度情報および位相情報を解析することにより、IVUSの10倍以上の解像度を実現し、さらに血管壁の微妙な伸展を検出することにより、局所の組織性状を解析することである。 平成13年度には主として、血管壁からのRf信号の解析システムの開発を行った。超音波パルサーレシーバーにより40MHzの超音波を発生させ、この超音波を臨床診断用血管内超音波プローブに入力し、超音波の送受信を行った。反射波のRadio frequency(Rf)信号を、500MHz/sの速度でA/D変換を行い、送信信号と受信信号をワークステーションに保存することが可能となった。送受信波の相関を取ることで、1波数を超える変化については、従来の方法と同様に超音波の強度を解析し、1波長以下の微小変化については、送信波と受信波の位相変化を比較することにより、波長の100分の1程度の対象物との距離の変化が検出可能になった。さらにRf信号の後方散乱積分値を計算することで、組織の準定量的診断が可能になった。
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