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2003 年度 実績報告書

骨髄由来の平滑筋前駆細胞の同定とその分化制御に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 13557061
研究機関東京大学

研究代表者

平田 恭信  東京大学, 医学部附属病院, 講師 (70167609)

研究分担者 佐田 政隆  東京大学, 医学部附属病院, 助手 (80345214)
鈴木 越  東京大学, 医学部附属病院, 助手 (40313134)
キーワード新生内膜 / 動脈硬化 / 成体幹細胞 / 骨髄 / 血管平滑筋 / Lac Z
研究概要

閉塞性血管病は局所の細胞の分化、増殖によって生じると考えられている。血液中の骨髄由来前駆細胞が血管病変形成に関与するかどうか、いくつかの方法を用いて再検証した。野生型マウスに致死量のX線(9Gy)を照射し、GFPマウスもしくはLacZマウスの骨髄を移植した。一匹の骨髄移植マウスの三つの異なる血管に、同時に別々の異なる傷害を加えた。ワイヤー傷害(wire Injury)、頚動脈の結紮(Ligation)、ポリエチレンチューブの大腿動脈周囲への留置(Cuff)の三種類の異なるモデルで手術を行い、4週後に骨髄由来の病変への取りこまれ方を検討した。ワイヤー傷害、頚動脈の結紮、ポリエチレンチューブの大腿動脈周囲への留置、何れのモデルによってもアクチン陽性細胞からなる新生内膜が形成された。Wire Injuryでは多くの骨髄細胞が取り込まれていたが、Ligationでは非常に少なかった。また、Cuffでは周囲の炎症細胞としては骨髄由来細胞が存在したが、新生内膜には殆ど取り込まれていなかった。骨髄由来細胞の取り込まれる程度は、組織損傷の程度とその後のケモカイン、サイトカインの発現量と相関していた。特にwire injury後の大腿動脈では、内皮はほぼ完全に剥離され中膜の細胞はアポトーシスにより消失していた。このような強い傷害後は、修復に必要な細胞が局所に残存せず遠隔の幹細胞が動員されざるをえなくなると考えられた血液中の前駆細胞が強度傷害後の血管の修復と病変形成に関わる現象が再確認された。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Satonaka H, Hirata Y 他: "Calcineurin promotes the expression of monocyte chemoattractant protein-1 in vascular myocytes and mediates vascular inflammation."Circ Res. (in press). (2004)

  • [文献書誌] Tanaka K, Hirata Y 他: "Diverse contribution of bone marrow cells to neointimal hyperplasia after mechanical vascular injuries."Circ Res. 93. 783-790 (2003)

  • [文献書誌] Sata, M, Hirata, Y 他: "A bsence of p53 leads to accelerated neointimal hyperplasia after vascular injury."Arterioscier.Thromb.Vasc.Biol. 23. 1548-0552 (2003)

  • [文献書誌] Nishimatsu H, Hirata Y 他: "Endothelial responses of the aorta from adrenomedullin transgenic mice and knockout mice."Hypertens Res. 26 Suppl. S79-S84 (2003)

  • [文献書誌] Abe M, Hirata Y 他: "Adrenomedullin augments collateral development in response to acute ischemia."Biochem Biophys Res Commun. 306. 10-15 (2003)

  • [文献書誌] Fukino K, Hirata Y 他: "Genetic background influences therapeutic effectiveness of VEGF."Biochem Biophys Res Commun. 310. 143-147 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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