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2003 年度 実績報告書

肝細胞増殖因子の難治性循環器疾患治療への応用:分子機構解明と各種疾患治療の可能性の探索

研究課題

研究課題/領域番号 13557065
研究機関大阪大学

研究代表者

森下 竜一  大阪大学, 医学系研究科, 寄附講座教員(客員教授) (40291439)

研究分担者 泰地 睦夫  住友製薬(株), 総合研究所, 主任研究員
松本 邦夫  大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (90201780)
キーワード遺伝子治療 / 虚血性心疾患 / HGF / NOGA / 脳梗塞 / 血管新生 / 血球形成 / アフリカツメガエル
研究概要

1)虚血性心疾患へのHGFの治療への応用
本研究ではHGF遺伝子を用いた虚血性心疾患への遺伝子治療法の確立のための検討を行う。ブタ心筋梗塞モデルを作成し、3次元エレクトロマッピングカテーテルシステム(NOGA)を用いて虚血部位を同定後、遺伝子を心筋に注入。マイクロスフェアビーズを用いた検討にて遺伝子導入群において虚血エリアの有意な血流増加を確認できた。さらにそれに伴い、虚血部位の面積が減少していることも認められ、その有用性が確認できた。遺伝子はnaked plasmidの形態で導入しており、血液学的検査において明らかな異常を認めず、pre-clinical studyとしても有用なデータを得られた。
2)脳梗塞へのHGFの治療への応用
normal rat(wistar rat)にHVJ-envelopeベクターを用いてHGF遺伝子を脳脊髄液内に投与した。HGFが発現している投与5日目に永久中大脳動脈閉塞モデルを作成し、24時間後にTTCで染色を行うと、HGF遺伝子投与群で梗塞サイズが小さかった。HGF投与群では、TUNEL染色でapoptosis細胞の細胞数が少なく、また、血管数が増加していたことより、メカニズムとしてHGFによるapoptosis抑制作用、血管新生作用による効果が考えられた。また、脳重量からの脳浮腫の検討では、HGF投与群のほうが脳浮腫が小さいことが示された。このように脳梗塞治療へも同遺伝子が有用であることが示された。
3)発生の過程におけるHGFの役割
アフリカツメガエルの胚細胞へのHGFアンチセンスの導入により、明らかな血管形成の異常は認められなかった。しかしながら、血球形成阻害が観察され、胎生期においてHGFが血球形成に必須であることが判明した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Koibuchi N et al.: "Essential role of HGF (hepatocyte growth factor) in blood formation in Xenopus"Blood. (In press). (2004)

  • [文献書誌] Shimamura M et al.: "Novel therapeutic strategy to treat brain ischemia : overexpression of hepatocyte growth factor gene reduced ischemic injury"Circulation. 18(1). 424-31 (2004)

  • [文献書誌] Shimamura M et al.: "HVJ-envelope vector for gene transfer into central nervous system"Biochemical Biophysics Research Communications. 300. 464-471 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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