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2001 年度 実績報告書

覚醒レベル向上を目指した抗てんかん薬の開発に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 13557069
研究機関東北大学

研究代表者

飯沼 一宇  東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (80004927)

研究分担者 宗形 光敏  東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (30312573)
横山 浩之  東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (40271952)
萩野谷 和裕  東北大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (00208414)
増田 義信  大日本製薬(株)創薬研究所, 主任研究員
キーワードキンドリング / ペンチレンテトラゾール / H3受容体阻害薬 / thioperamide
研究概要

現存する抗てんかん薬は中枢神経抑制作用をもつので、副作用としての眠気が避けられない。一方生体アミンとしてのヒスタミンは覚醒アミンであることから、われわれは従来から研究を進めていた中枢ヒスタミン神経系とけいれん抑制系について着目し、覚醒レベル向上を目指した抗てんかん薬の開発を試みた。
中枢ヒスタミン神経系には後シナプス性のH1およびH2受容体があり、前シナプス性に、ヒスタミン放出を制御するH3受容体がある。 H3受容体阻害薬はヒスタミンの放出を抑制しない。ヒスタミンはけいれん抑制作用を有するので、H3受容体阻害薬の抗てんかん薬としての可能性を検討した。まず、乳幼児は全般けいれんを示すことが多いので、全般けいれんモデルとして、ペンチレンテトラゾール(PTZ)の腹腔内投与によるキンドリングを行い、PTZキンドリングモデルラットを作成した。
このモデルに対し、PTZ(40mg/kg)投与60分前に、H3受容体阻害薬であるthioperamide 0.2mg/kg, 2mg/kgおよび10mg/kgを腹腔内に投与し、キンドリング発展追程を検討した。対照群には生理食塩水5mg/kgを投与した。キンドリング達成率、けいれんの持続時間、けいれん発現までの潜時、キンドリングスコアを検討した。
thioperamideの投与によって用量依存性にキンドリング達成率は減少し、けいれんの持続時間は短縮し、発現までの潜時は延長し、キンドリングスコアは減少傾向を示した。これはH3受容体阻害薬が、ヒスタミンの放出を抑制しないため、放出し続けることによって、けいれん発現が抑制されたと考えられた。
今後は他のH3受容体阻害薬のキンドリングに与える影響および覚醒一睡眠サイクルに与える影響について検討を進めていく。

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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