研究課題/領域番号 |
13557098
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
宮田 哲郎 東京大学, 医学部附属病院, 助教授 (70190791)
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研究分担者 |
濱田 洋文 札幌医科大学, 医学部・分子医学研究部門, 教授 (00189614)
小山 博之 東京大学, 医学部附属病院, 客員助教授(常勤形態) (10241994)
重松 宏 東京大学, 医学部附属病院, 助教授 (40134556)
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キーワード | 血管新生療法 / Ephrin B2 / Eph B4 / CD40リガンド / ウサギ / ポリエチレンイミン |
研究概要 |
1.Ephrin B2を用いた血管新生療法の開発 我々の研究グループが開発した自家線維芽細胞を用いたex vivo遺伝子導入法により、ephrin B2の血管新生効果を評価した。モデルはウサギ下肢虚血モデルを使用した。虚血モデル作成(左大腿動脈の全切除)時に皮下組織を採取し自家線維芽細胞を分離・培養して、これにアデノウイルスベクターを用いてephrin B2遺伝子を導入した。In vitro環境下において、遺伝子導入した線維芽細胞のephrin B2の発現と、そのレセプターであるEphB4発現細胞との接着性を確認した。この細胞を1x10^6個虚血肢の内腸骨動脈内に動注した。動注後1ヶ月目に、下肢血圧測定、血管造影、側副血行路コンダクタンスの測定に加え、大腿部筋組織の血管密度を組織学的に計測した所、すべての評価値において、ephrin B2導入群が対照(LacZ遺伝子導入群)と比較して有意に改善していることが明らかになった。 2.CD40リガンドを用いた血管新生療法の開発 上記の実験系を用いて、CD40リガンドを遺伝子導入してその血管新生効果を検討した。CD40リガンドを組み込んだアデノウイルスベクターを作成することができなかったため、非ウイルスベクターとして注目されているポリエチレンイミン(PEI)により、CD40リガンドを自家線維芽細胞へ遺伝子導入した。この細胞を上記と同様にウサギ虚血肢へ動注した所、やはり有意な血行動態の改善を認めることができた。
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