研究課題/領域番号 |
13557102
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
古川 博之 北海道大学, 大学院・医学研究科, 寄附講座教員 (70292026)
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研究分担者 |
嶋村 剛 北海道大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (00333617)
陳 孟鳳 北海道大学, 大学院・医学研究科, 寄附講座教員 (40333603)
藤堂 省 北海道大学, 大学院・医学研究科, 教授 (60136463)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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キーワード | Small-for-size症候群 / 右肝静脈の再建 / クリニカルパス / アルブミン製剤 / 移植後グラフト機能不全 |
研究概要 |
肝虚血に対する肝障害保護効果:薬剤を用いた実験的検討 Small-for-size症候群では肝鬱血から相対的肝虚血に陥ることが知られている。これを解決する外科的な方法としては門脈-大循環Shunt・脾動脈結紮・脾臓摘出術が用いられるが薬剤で肝鬱血解消を図る試みは多くは無い。そこで2時間の完全肝温阻血モデルを用いて鬱血肝を作成し薬剤でこの相対的肝虚血が緩和されるかどうか実験的に検討した。 肝右葉グラフト移植における流出路再建 右葉グラフトが肝容量の面から言えばSmall-for-size症候群解消の最も有効な手段であるが右肝静脈の再建如何によっては致命的な流出路障害を示す。またS8・S5の流出路が中肝静脈に流入することからこれを再建しないとやはり鬱血領域を示すことが多い。我々はMultiditector CTを用いそのDataをVolume rendering法で解析することで肝静脈灌流領域を自由に計算出来るようになった。このことでより安全な右葉グラフト移植方法を開発することに成功した。 肝移植におけるクリニカルパス 理論的・技術的に成人生体肝移植を安全に施行するだけでなくより多くの施設でわれわれの方法を検証し更改良するために生体肝移植におけるクリニカルパスを考案した。 成人生体肝移植におけるアルブミン製剤の適正使用法 Small-for-size症候群では大量の腹水のためアルブミン製剤の使用量が極端に増加する。実際に臨床に従事している若手外科医に我々の経験を基にしたアルブミン製剤の適正使用法を示し安全な成人生体肝移植の普及を図ることを目的とした。 成人生体肝移植の現況と展望 現在の日本の肝臓移植を欧米の現状と比較検討し成人生体肝移植のみならず脳死肝移植にみられる移植後グラフト機能不全の機構を概説した。また他施設におけるグラフト機能不全対策と我々の方法を比較検討した。
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