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2003 年度 実績報告書

脳ミトコンドリア障害のPETによるin vivo評価法とトレーサーの開発

研究課題

研究課題/領域番号 13557116
研究機関浜松医科大学

研究代表者

山本 清二  浜松医科大学, 光量子医学研究センター, 助教授 (60144094)

研究分担者 間賀田 泰寛  浜松医科大学, 光量子医学研究センター, 教授 (20209399)
塚田 秀夫  浜松ホトニクス, 中央研究所, 主任部員
難波 宏樹  浜松医科大学, 医学部, 教授 (60198405)
キーワードPET / ミトコンドリア / 神経細胞 / ^<11>C-Pyruvate / 一過性局所脳虚血
研究概要

A.目的と具体的検討項目
脳ミトコンドリア機能評価のためのPETトレーサーを作成し、その有効性を検討するために、^<11>C-Pyruvateを静注後PET scanを行うことによりin vivoでのミトコンドリア機能評価が可能であるか否かを検証する。
B.結果および成果
1.サル一過性脳虚血モデルでの検討
カニクイザルを用い、全身麻酔下に経眼窩的手術により中大脳動脈(M1 portion)にクリップをかけ、3時間後にクリップを解除し一過性局所脳虚血をモデルを作成した。
虚血前、虚血後2時間、3時間虚血解除後に150-02、150-COにて脳血流量、脳血液量、脳酸素代謝をPET scannerにて測定した。3時間の一過性脳虚血が確実に負荷されたことを確認後サルを飼育ケージに戻し、1週間後と4週間後に全身麻酔をかけ、以下の項目を検討した。
1)^<15>O-O_2、^<15>O-CO吸入による脳血流量、脳血液量、脳酸素代謝
2)^<11>C-Pyruvate静注によるミトコンドリア機能
3)^<18>F-Fluoro-deoxyglucose (FDG)による脳グルコース利用率
その結果、以下のことが明らかになった。
1)^<11>C-Pyruvateは静注後約20分までは脳内に集積しにくく、約20分後から集積し始める。
2)20分から60分までの脳における^<11>C-Pyruvateの集積は、一過性局所脳虚血が負荷された領域(病巣)では正常脳に比べて低下していた。
3)低下の領域と程度は、脳血流の低下より脳酸素代謝の低下に相関する傾向を示した。
4)脳グルコース利用率の分布と類似していたが、正常脳の集積が低く、脳グルコース利用率が高くなる脳内の悪性腫瘍をより明瞭に描出する可能性があった。
C.まとめ
^<11>C-Pyruvateをトレーサーとして静注しPET scanを行い20分以降の集積を評価することによりin vivoでの脳ミトコンドリア機能の低下部位(病巣)の描出が可能であった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Seiji Yamamoto: "The analysis of brain mitochondrial function using positron emission tomography"Jpn J Physiol. 53(Suppl 1). S39 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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