研究課題/領域番号 |
13557127
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
戸山 芳昭 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (40129549)
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研究分担者 |
山田 健人 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (60230463)
堀内 圭輔 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (30327564)
岩本 潤 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (40245527)
手塚 建一 東京理科大学, 生命科学研究所, 講師 (50236973)
穂積 信道 東京理科大学, 生命科学研究所, 教授 (60051744)
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キーワード | Notch / POEM / ヒト間葉系幹細胞 / 力学負荷 / 運動療法 |
研究概要 |
骨量は力学負荷と密接に関連していることが知られている。この点を明らかにするためラットを用いて運動の中止、強度、頻度の減少が骨量におよぼす影響を解析した。臨床研究としては閉経後女性における運動療法が骨代謝に与える影響を検討した。その結果、運動は骨形成の促進と骨吸収の抑制により骨量を増加させるが、運動を中止させると骨量増加分は直ちに失われること、この現象は特に荷重負荷の影響が大きい部分に強く認められることが判明した。また我々は形態形成分子であるNotchが骨芽細胞の分化と骨形成に重要な機能を有することを見出した。間葉系幹細胞(Mesenchymal Stem Cell : MSC)は骨芽細胞、軟骨細胞、脂肪細胞、筋細胞等に分化することが知られている。Notch/アデノウイルスベクターをin vitro実験系でヒトMSCに導入したところ脂肪細胞への分化が抑制され、骨芽細胞分化と石灰化が選択的に促進された。同じような結果は、ヒトPrimary骨髄ストローマ細胞への遺伝子導入実験によっても確認された。骨芽細胞分化におけるNotch類似遺伝子発現の変化を解析する目的で、NotchのEGF類似プローブを用いて骨芽細胞様細胞株(MC3T3-E1)から新規接着分子、Preosteoblast Epidermal Growth Factor-like Repeat Protein with MAM Domain(POEM)をコードする遺伝子をクローンした。この分子は極めて強い細胞接着活性を有し、α8β1インテグリンのリガンドである事を確認した。POEMは腎臓、骨、筋肉、内分泌臓器の分化と機能に重要な機能を発揮することが一連の研究から示唆された。
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