• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2002 年度 実績報告書

ドプライメージングによる非侵襲性下部尿路機能検査法の構築

研究課題

研究課題/領域番号 13557135
研究機関岡山大学

研究代表者

公文 裕巳  岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (30144760)

研究分担者 横山 光彦  岡山大学, 医学部附属病院, 助手 (40325113)
梶谷 文彦  岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (70029114)
西垣 和  弓削商船高等専門学校, 学校長 (40031447)
松中 敏行  アロカ株式会社, TP技術部, 部長(研究職)
キーワード排尿障害 / 尿路機能検査 / 下部尿路閉塞 / 前立腺肥大症 / 超音波ドプラ
研究概要

(1)昨年度に引き続きガラスノズル(剛管)とシリコンチューブ(弾性管)を用いて尿道の模擬流路における、狭窄部の前後の流速と圧測定、キャビテーションノイズ、ドプラ信号とキャビテーションの直接観察を行った。その結果、排尿時に、尿中の溶存気体が微小気泡を形成することでドプラ信号が生じるとする仮説が実証され,弾性管において超音波ドプラ装置により求めた流速計測値は実際の流量から計算した理論上の流速を反映していることが明らかとなった。
(2)解析時間短縮化ならびに下部尿路閉塞症例のみならず排尿困難全般における診断への応用を目指して、解析ソフトを改良した。具体的には、a.1×1cmのROIの自動発生、b.尿道括約筋部を指定したとき、前立腺部尿道(S1)と括約筋部尿道(S2)にROIを自動発生、c.流速角度補正値を表示、d.パラメータ(A1,A2、VR)を自動算出、e.膀胱上下径、前後径を経時的表示しそれらの変化曲線を作図である。本年度はこのソフトの有用性を多数の症例で検討した。
(3)下部尿路症状を有する男性に対するα遮断薬の治療効果の判定に応用可能であることを明らかにした。また国際前立腺症状スコアの治療前/後比(治療奏効率)と投与前の括約筋部尿道流速(V2)とが良好な相関を示した。つまり、V2高値例はαブロッカーを投与しても症状改善がえられにくいと予測され、不要な薬物治療を回避できる可能性が示唆された。
(4)超音波ドプラより得られた流速信号と外尿道口よりの尿流からえられた尿流率信号との関係を排尿開始から終了まで比較を行い,排尿開始時の時間差が下部尿路閉塞の診断に有用である可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 小澤秀夫, 横山光彦, 公文裕巳 他: "前立腺肥大症に対するα遮断薬投与によるIPSS改善度の予測-経会陰超音波ドプラ法の有用性-"日本泌尿器科学会雑誌. 93(2). 164 (2002)

  • [文献書誌] 西口 潤, 小澤秀夫, 西垣 和, 公文裕巳 他: "超音波カラードプラ法によるモデル尿道内でのキャビテーションの検出と流速測定"日本泌尿器科学会雑誌. 93(2). 354 (2002)

  • [文献書誌] 小澤秀夫, 横山光彦, 公文裕巳 他: "経会陰超音波ドプラによる流速信号と尿流率信号における時間差の検討"日本泌尿器科学会雑誌. 94(2). 171 (2003)

  • [文献書誌] Watanabe, Y., Kumon, H., et al.: "Prediction for clinical outcome of α1-blocker therapy for men with lower urinary tract symptoms by using color Doppler ultrasound urodynamics"Urology. (In press). (2003)

URL: 

公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi