研究課題/領域番号 |
13557187
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
島内 英俊 東北大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (70187425)
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研究分担者 |
井川 資英 東北大学, 歯学部附属病院, 助手 (80176065)
飯山 正夫 東北大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (00193152)
根本 英二 東北大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (40292221)
小川 知彦 朝日大学, 歯学部, 教授 (80160761)
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キーワード | 宿主-細菌相互作用 / サイトカイン遺伝子 / 免疫学的プロファイル / プラーク細菌叢 / 定量的PCR / 16 sRNA遺伝子 |
研究概要 |
本研究の目的は、生体内ばかりでなく歯肉溝での生体防御に関わる複数の因子の遺伝子多型性に着目して歯周病患者における多面的な解析を行い、健常者との間ならびに病態(発症時期、臨床的な重症度など)の異なる患者間で比較検討することにより、歯周病感受性を決定している遺伝子群を明らかにすることである。今年度は、すでに過年度の研究において確立した各種炎症性ならびに抗炎症性サイトカインmRNAのリアルタイムPCRによる定量的検出方法を用いて、歯周炎患者からの試料におけるmRNA発現につき検討を行った。その結果、類似した臨床指標を示す歯周炎患者歯肉における各種サイトカインmRNA発現はおおむね5種類のパターンに分類されることが明らかとなり、臨床パラメーターが病巣中の免疫学的動態を反映しないことが明らかとなった。また16S rRNAプライマーを用いたnested PCR法にて検索を行った25種類の歯周病関連細菌のうち、14種類は歯周病の病態に関わりなく、そのうち11種類は歯周病巣のみならず健常部位の縁上プラーク試料からも検出される細菌種であることが明らかとなった。歯周病巣で高頻度に検出されたのは、Porhyromonas ginigivalis, Prevotella intermedia, Treponema dentiocolaの3種類であり特にP.gingivalisは歯周病巣のみで検出された。また本研究の結果、歯肉縁下プラークで検出される細菌は、縁上プラーク中でも検出できることが明らかとなり、より迅速で簡便な細菌検索法の確立に繋がるものと期待される。
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