研究課題/領域番号 |
13557189
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
歯周治療系歯学
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
小林 哲夫 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (00215344)
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研究分担者 |
杉田 典子 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (30313547)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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キーワード | 歯周炎 / 遺伝子多型 / 免疫グロブリン / FcαR / Bispecific抗体 / Porphyromonas gingivalis / 好中球 / ターゲッティング療法 |
研究概要 |
1 遺伝子診断: 好中球特異的免疫グロブリンA受容体FcαRI(CD89)遺伝子やB細胞特異的免疫グロブリンG受容体FcγRIIB(CD32)遺伝子の塩基配列を解析したところFcαRIでは1カ所、FcγRIIBでは7カ所で新たな遺伝子多型が認められFcαRI nt 324 A/G、FcRIIB nt775 T/C遺伝子多型は侵襲性歯周炎と関連していることが判明した。また、FcαRI nt 324 A/G遺伝子多型はリガンド結合領域に存在するため、好中球機能を制御する可能性が考えられ、(歯周炎患者由来の末梢血並びた歯肉溝滲出液好中球の貪食能を解析したところ遺伝子型間で有意差が認められ、FcαRI nt 324 A/A遺伝子型患者は好中球貪食能の低下のために侵襲性歯周炎に対する感受性が高くなる可能性が示唆された。 以上から、免疫グロブリンA受容体FcαRI遺伝子多型は歯周炎の感受性診断に有用であることが考えられる。 2 ターゲッティング療法: 歯周病原菌Porphyromonas gingivalisの特異抗体と免疫グロブリンA受容体FcαRI特異抗体より、それぞれBispecific抗体を遺伝子工学的に作製した。同抗体は末梢血好中球に対しては、コントロール抗体である抗P.gingivalis特異抗体とほぼ同程度のオプソニン活性が見られたが、歯肉溝滲出液好中球に対してはコントロール抗体と比べて有意に高いオプソニン活性が認められた。好中球上のFcαRI発現をフローサイトメトリーで解析したところ、末梢血好中球よりは歯肉溝滲出液好中球の方が有意に高い発現量が見られた。 以上から、歯周ポケット内好中球のFcαRターゲッティング療法は有用であると考えられる
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