研究課題/領域番号 |
13557190
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
村上 伸也 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (70239490)
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研究分担者 |
野崎 剛徳 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (30263304)
池澤 一彦 大阪大学, 歯学部付属病院, 講師 (80294114)
島袋 善夫 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 助教授 (50231361)
山田 聡 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 助手
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キーワード | 歯根膜 / DNAマイクロアレイ / 遣伝子発現 / 歯周病 / 歯根膜細胞分化 / 骨芽細胞 / セメント芽細胞 |
研究概要 |
事前に研究の目的・方法等の十分な説明を行いインフォームドコンセントが得られた矯正治療中患者から便宜抜歯された上顎第1小臼歯の歯根表面より、歯根膜組織を採取し、in vitroにてoutgrowthさせることにより、培養ヒト歯根膜細胞(HPDL)を樹立した。同細胞を石灰化誘導培地にて20日間培養した後、アリザリン染色することにより石灰物形成を確認した。さらに、硬組織形成マーカーであるAlkaline Phosphatase活性の測定を行ったところ、その著明な上昇を確認し、樹立したHPDLが硬組織形成細胞への分化能を有することが確認された。 2)HPDLの硬組織形成細胞への分化過程において変化する遺伝子群の解析 1)にて樹立したHPDLをin vitroにて石灰化誘導培地で20日間長期培養し、硬組織形成細胞へと分化誘導した。経日的に細胞を回収し、それぞれRNAを調製した。逆転写反応により蛍光色素Cy3及びCy5にて標識したプローベDNAを作製し、平成13年度に作製した歯根膜由来カスタマイズドDNAチップ(PerioGen Chipと命名)上にハイブリダイズした。そして各スポットの発光強度をスキャナーにて検出し、遺伝子発現の変化を解析した。その結果、HPDLを硬組織形成細胞へと細胞分化させた際に、経日的にその発現量が変動する遺伝子群が検出された。その中で、硬組織形成細胞の分化マーカーであるAlkaline phosphatase、Osteocalcinや歯根膜シャーピー線維を構成するCollagen type I及びIIIの遺伝子発現の上昇が確認された。さらに、我々が平成13年度においてクローニングした新規の細胞外マトリックスであるPLAP-I遣伝子の著明な発現上昇も認められた。現在、このPerioGen Chipを用いて、歯根膜組織における網羅的な遺伝子発現解析を継続している。
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