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2001 年度 実績報告書

VEGF・抗VEGFを用いた歯周局所血管新生制御による新しい歯周治療戦略

研究課題

研究課題/領域番号 13557191
研究機関鹿児島大学

研究代表者

和泉 雄一  鹿児島大学, 歯学部, 教授 (60159803)

研究分担者 松下 健二  鹿児島大学, 歯学部, 助手 (90253898)
古市 保志  鹿児島大学, 歯学部・付属病院, 講師 (80305143)
鳥居 光男  鹿児島大学, 歯学部, 教授 (30116066)
松尾 克彦  東亞合成, バイオサイエンス研究部, 主任研究員
キーワードVEGF / 歯肉線維芽細胞 / 歯根膜細胞 / 歯周病関連細菌 / 歯肉溝滲出液 / 歯周病
研究概要

血管内皮増殖因子(VEGF)は、歯周局所で、健常部位での健康維持、病変部位での進行ならびに治癒に関与していることが予測される。本年度は、in vitroにおいて、1.培養歯周組織由来細胞(歯肉線維芽細胞、歯根膜細胞)におけるVEGFの発現を調べるとともに、2.歯周病関連細菌の代謝産物の影響を蛋白レベルではELISA法により、mRNAの発現レベルではNorthern blot法により検討した。さらに、3.歯肉溝滲出液(GCF)中のVEGFをELISA法を用いて測定し、GCF中のVEGFと歯周病の病態との関連について検索した。その結果、1.歯肉線維芽細胞や歯根膜細胞はVEGFを産生し、2.歯周病関連細菌として重要なActinobacillus actinomycetemcomitansやPorphyromonas gingibalisの外膜蛋白や細胞外小胞蛋白の刺激により、蛋白レベルや遺伝子レベルで産生が増強された。3.GCF中のVEGF量と歯周病の臨床パラメーターとの相関を検討した結果、ポケット深さの増加、付着レベルの悪化、歯周ポケットからの出血と有意な相関を示した。これらの結果から、VEGFの強い血管透過性の亢進作用を考え併せて、歯周病関連細菌の刺激によって歯肉線維芽細胞や歯根膜細胞から誘導されたVEGFが血管透過性を異常に亢進させ、出血、浮腫、滲出液量の増加など歯周病の症状の出現因子として働くことが示唆された。次年度以降は、血管新生誘導による歯周組織再生へのVEGFの応用について、in vitroならびにin vivoにおいて検索する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Kanyarat Suthin: "Possible roles of VEGF in periodontal tissue : Expression of VEGF in human gingiva and periodontal ligament fibroblasts and its effects on cells in culture"Journal of Hard Tissue Biology. 10・2. 85-88 (2001)

  • [文献書誌] Kanyarat Suthin: "Enhanced expression of vascular endothelial growth factor by periodontal pathogens in gingival fibroblasts"Journal of Periodontal Research. (in press).

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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