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2003 年度 実績報告書

低分子性FGFアゴニストの開発と脂肪、軟骨組織修復(再生医学)への応用

研究課題

研究課題/領域番号 13557202
研究機関京都大学

研究代表者

伊藤 信行  京都大学, 薬学研究科, 教授 (10110610)

研究分担者 藤本 正文  塩野義製薬, 創薬第二研究所, 主席研究員
太田 光煕  神戸薬科大学, 教授 (00330423)
小西 守周  京都大学, 薬学研究科, 助手 (00322165)
キーワードFGF / 脂肪組織 / 骨 / 組織修 / 再生 / アゴニスト / 遺伝子
研究概要

FGFはペプチド性の細胞間シグナル分子である。我々はFGF10とFGFl8を同定した。これらのFGFの発現組織,生物活性,遺伝子欠損マウス(FGF-10KO,FGF-18KO)の解析より,FGF10は前駆脂肪増殖因子,FGF18は前駆軟骨細胞増殖因子として脂肪組織,軟骨組織の形成に重要な役割を果たしていることを明らかにした。さらに、本研究では,低分子性のFGFアゴニストの開発のため,1)組換えFGF受容体タンパク質のリガンド結合能を指標にしたFGF様活性物質の新規な探索法の開発と,そのスクリーニングによる新規なFGFアゴニストの探索,2)新規なFGFアゴニストの生物活性の検討を試みた。
組換えFGF受容体タンパク質の細胞外ドミインをBaculovirus高発現系で、大量に発現した。さらに、この細胞外ドミインがFGF10,FGF18と効率良く結合することをBiacore systemを用いて明らかにした。一方、この細胞外ドメインのリガンド結合能を指標にして、Random peptide libraryをスクリーニングした。その結果、数種類の結合ペプチドを同定した。さらに、FGF受容体cDNAを発現ベクターに組込ませ、動物細胞にトランスフェクトし、FGF受容体高発現細胞を作成した。このFGF受容体高発現細胞を用いて、陽性ペプチドをFGF受容体のリン酸化を指標にして調べたところ、一つのペプチドが弱いながら、FGF受容体のリン酸化能を示した。さらに、初代培養脂肪細胞、初代培養軟骨細胞を用いて、そのペプチドの細胞増殖能を調べたところ、弱いながら細胞増殖能を有することが明らかになった。しかし、FGF10やFGF18に比べてその活性はかなり低かった。これまでの研究成果により、上記の手法により低分子性のFGFアンタゴニストが単離することが可能であることが示された。従って、本研究の当初の目的はほぼ達成されたものと期待される。今後は手法を用いて、引き続きスクリーニングし、より高活性な低分子性のFGFアンタゴニストの探索を目指す。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] T.Asaki et al.: "Roles of fibroblast growth factor 10 (Fgf10) in adipogenesis in vivo."Mol.Cell.Endocrinol.. (印刷中). (2004)

  • [文献書誌] M.Affolter et al.: "Tube or not tube : remodelling epithelial tissues by branching morphogenesis"Dev.Cell. 4. 11-18 (2003)

  • [文献書誌] N.Kusu et al.: "Sclerostin is a novel secreted osteoblast-derived bone morhogenetic protein (BMP) antagonist"J.Biol.Chem.. 278. 24113-24117 (2003)

  • [文献書誌] R.C.Burns et al.: "Requirement for fibroblast growth factor 10 or fibroblast growth factor receptor 2-IIIb signaling"Dev. Biol.. 265. 61-74 (2003)

  • [文献書誌] N.Itoh: "Fibroblast growth factor (FGF)"Encyclopaedia of Endocrine Diseases. (印刷中). (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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