研究課題/領域番号 |
13558013
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
松田 稔樹 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 助教授 (60173845)
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研究分担者 |
古田 貴久 群馬大学, 教育学部, 助教授 (60261822)
高橋 和弘 中京大学, 情報科学部, 助教授 (00236267)
波多野 和彦 メディア教育開発センター, 研究開発部, 助教授 (50198751)
中山 洋 東京電機大学, 理工学部, 講師 (10287435)
野村 泰朗 埼玉大学, 教育学部, 助教授 (30312911)
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キーワード | 普通教科「情報」 / 高等学校 / 学習評価 / 教材開発 / 支援システム / 情報活用能力 / 学習モデル / 情報的な見方・考え方 |
研究概要 |
本研究の目的は、普通教科「情報」の望ましい指導モデルを構築し、それに基づく教師支援システム、特に教材開発支援に焦点を当てたシステムを開発することである。今年度は、問題解決力と情報モラルの2つの能力に焦点を当て、それらを高める上で、情報技術の理解や情報的な見方・考え方が果たす役割を明らかにすることを目的に、実際に指導法を検討し、その指導に必要な教材を開発して、実践を行った。実践は、東京工業大学工学部附属工業高校で、「情報技術基礎」の授業時数を40時程度使って行った。問題解決力については、 「情報B」の内容(1)〜(3)ア、および(4)アまでの内容を扱った。動機付けのための導入実習→「情報的な見方・考え方」を指導する座学→定着実習という基本的な指導スタイルをとり、知識や技能を教え込むより、 「情報的な見方・考え方」を育成する指導を重視することで、問題解決に生徒が主体的に取り組み、代替案を工夫・発想しようとする傾向が見られるようになった。指導の効果は、毎回のワークシートなどを分析し、今後、より詳細に検討する必要がある。情報モラルについては、補講期間に1時限で行った。本研究では、松田の提案する「3種の知識の組み合わせによる情報モラル指導法」をとることを想定し、まず、これまでの他の実践で扱われてきた情報モラル課題を分析し、 「合理的判断の知識」の枠組みを提案した。また、情報モラル課題に対する高校生の判断傾向を事前調査し、提案した「合理的判断の知識」の枠組みにそって、高校生が理解・納得しやすいように、課題を選択し、指導計画や教材を開発して、実践した。調査や実践の結果、情報モラル判断に3種の知識の考え方をあてはめて考えることが適当であること、提案した枠組みにそって判断の指導をすることが効果的であることが検証できた。
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