研究課題
本年度は、以下の研究を実施した。1.現実世界と仮想世界の幾何学的位置合わせ前年度に開発した現実世界と仮想世界の幾何学的位置合わせ手法の評価を行うとともに、高精度ジャイロセンサの併用による位置合わせのロバスト化・高速化を図った。また、屋内環境での位置合わせを補助するための環境インフラの実現可能性について検討を行なった。具体的には、赤外線ビーコン等の環境埋め込み型機器を用いた位置特定と歩数計測に基づく位置合わせ手法を開発し、学内の居室、廊下等での実験を通して屋内での位置合わせに関して明るい見通しを得た。2.現実世界への注釈情報の付加前年度に引続き、ユーザが居る現実世界の特定の場所・物に対して注釈情報を付加するためのユーザインタフェースの開発を行なった。具体的には、視野内のシーンに関連づけられている注釈情報からユーザの視線情報に基づいて注視している物体に関する詳細な注釈情報を選択的に提示する手法を開発した。3.プロトタイプシステムの開発着用型拡張現実感システムの構築を目指して、実験プラットフォームの開発を継続した。前年度に設計・試作を開始したプロトタイプシステムは、2つの小型CCDカメラ内蔵型ヘッドマウンテッドディスプレイ(HMD)、小型マイクとヘッドホーン・ジャイロセンサ、及びビデオ入力・無線LAN機能付き小型計算機から成り、全体を身体及び胴衣に装着可能な形態である。本年度は、主として、上記1の成果を利用し、ジャイロセンサの一体化を図るとともに、屋内無線LAN環境での注釈データベース共有に関する実験を行なった。
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