研究概要 |
(1)弾性変形・塑性変形・破壊を模擬するモデルの構築(安部,田中):基本的には,外部から対象物体の一点に対して力が加えられているときの変形と,外力がなくなり元に戻る時の変形を単位面の書き換えにより変形を可視化し,適切な力を返すことができた.作用点が移動する場合は,新たな作用点に於ける変形とそれ以外の部分における復元を考慮した変形を行なった.切断機能をもつ物体が作用点に働いている場合,作用力と物体の切断力そして対象物体の切断可能性に応じて,変形,もしくは消去を行なった 変形と復元の並行処理にはスクラムネットを用いた並列計算によって,効果の重畳を行なった.変形と切断も異なるPCで同様に並行処理を行った。 (2)ボクセルモデルでの実現(大元,安部):最小変形単位をボクセルとするクセルモデルの場合は,操作物と対象とが交差するボクセルを8分木法で算出し,干渉が検出された場合は、上述の方法に従った計算を行った.ボクセルを消去した際は,その周辺のボクセルとの交差を調べる.周辺との交差がないなら,それは切断中止か貫通を章味する.貫通の場合,操作者は対象に力を加えているため,貫通感が操作者に与えられる.切断中止は、切断不能物との千渉が生じており、刃の移動を拘束した。 (3)応用システムの作成(安部,田中):内部に硬さの異なる部分を持った塑性仮想物,弾性仮想物に対して,対象を押す,引っ張る,突き破る,切断する,切削するといった操作の効果と操作感覚について,作成システムの効果を調べ,被験者実験により高い臨場感が得られているとの評価を得た.
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