研究分担者 |
片桐 英樹 広島大学, 大学院・工学研究科, 助手 (40325147)
加藤 浩介 広島大学, 大学院・工学研究科, 助手 (00263731)
西崎 一郎 広島大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (80231504)
柴野 俊弘 新菱冷熱工業(株), 都市設備事業部, 課長(研究職)
四郎丸 功 中国電力(株), 燃料供給・エネルギー利用事業設立準備室, 部長
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研究概要 |
複雑に依存しあう現実の様々な意思決定状況における最適化は,ファジィ情報のもとでの,多変数でしかも離散変数を含むとともに,複数個の相競合する目的をも考慮して行わなければならないことに着目して,ファジィモデリングによるファジィ多目的離散最適化問題の定式化を進め,進化的メタヒューリスティクスの代表的な手法である遺伝的アルゴリズムに基づく対話型ファジィ多目的離散最適化手法を提案して,小規模から中規模までの数多くの数値例によりその有効性を示した.また,今後,連続変数のみならず離散変数のファジィ多目的離散最適化問題にも対処し得るような対話型ファジィ多目的最適化手法を開発するために,制約式の係数がすべて非負かつ不等号の向きが一定であるようなナップサック型の0-1計画問題に対してこれまで申請者が提案してきた2重構造文字列遺伝的アルゴリズムを,制約式の係数に負の数が含まれたり,不等号の向きが一定でないようなより一般の0-1計画問題に対しても適用が可能となるような拡張を試みた.特に,2重構造文字列によって表現された個体に対する基準解を導入した新しいデコーディングアルゴリズムの提案によって,すべての個体を実行可能解に対応づけることを可能とし,いくつかの数値例によりその有効性を検証した.さらに,離散最適化の観点から,地域冷暖房システムにおける最適運転計画問題を混合0-1計画問題として定式化した.定式化された問題は,実規模の問題では数百の変数を含む大規模な問題になり,厳密最適解の導出は困難と考えられるため,遺伝的アルゴリズムによる近似解法を提案した.さらに,現実の地域冷暖房システムの運転計画問題に対して数値実験として遺伝的アルゴリズムを用いた提案解法と分枝限定法による解法を適用し,提案解法の有効性を比較・検討した.
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