研究課題/領域番号 |
13558056
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
村岡 克紀 九州大学, 大学院・総合理工学研究院, 教授 (80038546)
|
研究分担者 |
光来 要三 九州大学, 機能物質科学研究所, 教授 (50122693)
持田 勲 九州大学, 機能物質科学研究所, 教授 (20037758)
間瀬 淳 九州大学, 先端科学技術共同研究センター, 教授 (00023325)
岡野 浩志 株式会社西部技研, 取締役開発本部長
辻 正治 九州大学, 機能物質科学研究所, 助教授 (30038608)
|
キーワード | ディーゼルエンジン / 排ガス処理 / 微粒子 / NOX / バリア放電 / 非熱平衡プラズマ / フィルター捕捉 / 低温燃焼 |
研究概要 |
軽油燃焼によるディーゼルエンジンは、安い燃費と高い熱効率から大型自動車を中心に広く利用されている。しかし、その排気ガス中に含まれる微粒子(particulates)-炭素パーティキュレート-の環境影響が顕在化して、大きな社会問題になっている。そこで各種の除害装置の開発が進められているが、処理効果とコストの両立が難しく、決め手がない。そこで、より安価で高度なシステムの開発が求められている。本研究は、ディーゼル排ガス微粒子をフィルターに捕捉し、それをバリア放電によりプラズマ酸化して低温燃焼処理することにより無害化させるシステムを実用化することを目的としている。また同時に、微粒子中のSOF(Soluble Organic Fraction)やNOxを同時に燃焼無害化できる可能性も探究する。コスト的にも安価に実現することを目指す。 本年度は、昨年度のフィルターによる微粒子捕集とバリア放電によるその低温燃焼無害化にひきつづき、新しいコンセプトによる本テーマの解決を目指して実験を進め、以下の成果を得た。 (1)低温でNOXを化学的に吸収し、300℃以上の高温で放出するPZA(Pt-ZrO_2-Al_2O_3)について、そのハニカム成型法を確立し、NOXの温度サイクルによる吸収放出特性を測定できるようにした。 (2)銅板とマイカシートにより形成したバリア放電空間に上記PZA含侵ハニカムを挿入してバリア放電を形成することに成功した。それにより、放電サイクルにてNOXの吸収放出を行わせられるようにした。 (3)微粒子を電気集塵の原理により電極上に集めて高濃度化するシステムの開発を行い、実証した。 以上、要素技術を確立したので、今後このシステムを組み合せたNOXと微粒子除去の総合テストを行い、実用化の目途をつける予定である。
|