研究課題/領域番号 |
13558061
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
今西 信嗣 京都大学, 工学研究科, 教授 (10027138)
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研究分担者 |
今井 誠 京都大学, 工学研究科, 助手 (60263117)
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キーワード | スパッタリング / クラスターイオン / 重イオン照射 / 電子的スパッタリング / ナノテクノロジー / ナノスケール加工 / 放出エネルギー分布 / レーザ照射 |
研究概要 |
本研究組織は、電子的衝突過程が支配する速度領域で、これまでの常識に反して異常に大きい収率でスパッターが生じることを見出した。この現象を利用すればさまざまな化学種について任意のサイズのクラスターイオン種を発生できる。しかも、線形カスケードによる放出イオンと異なり、エネルギー分布は非常にそろっている。 本研究課題では、エネルギーの良くそろった任意の化学種とサイズのクラスターイオンビームをピコからナノアンペアの強度で生成しうる手法を確立する。 1. MeVエネルギーの重イオンを固体に照射した場合、二次イオンが放出されるが、その機構については不明な点が多々あり、とくに固体の物性や表面構造に強く依存している。 2. そこで、これまで行ってきた不導体や導体の試料に加えて、化合物半導体についての二次イオンの放出過程を調べた。Ga-V族およびIn-V族化合物半導体について、既存の飛行時間分析装置により、二次イオンの収率およびエネルギー分布等を入射イオンエネルギーの関数として測定した。その結果、二次イオン発生過程、クラスターイオンのみならず単原子イオンの発生過程が化合物半導体間で大きく異なることが判明した。 3. 中性クラスター粒子の測定のためには、イオン化する必要がある。その目的のため、レーザ装置のテストを行った。テストとしては、レーザビームを直接試料に照射し、放出される二次イオンのスペクトルを観測し、予期せぬ結果を得た。 得られた結果は取りまとめ順次公表する。
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