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2001 年度 実績報告書

ヒト細胞高生着・分化・増殖NOD-SCid,γKOマウスの実用化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 13558100
研究機関(財)実験動物中央研究所

研究代表者

伊藤 守  実験動物中央研究所, 免疫研究室, 室長 (00176364)

研究分担者 中畑 龍俊  京都大学, 医学研究科, 教授 (20110744)
大西 保行  実験動物中央研究所, 腫瘍研究室, 室長 (70201382)
日置 恭司  実験動物中央研究所, 動物飼育技術研究室, 室長 (80208735)
田中 勇悦  琉球大学, 医学部・付属沖縄アジア医学研究センター・感染免疫部門, 教授 (30163588)
小柳 義夫  東北大学, 医学部・微生物, 教授 (80215417)
キーワード実験動物 / NOD-scid,γKOマウス / 免疫不全 / 異種移植 / CD34+細胞 / HIV-1 / HTLV-1
研究概要

NOD/shi-scid,γK0 (NOG)マウスの実用化の価値評価のために、ヒト臍帯血由来 CD34+細胞またはヒト末梢血単核球の移入し、従来の抗NK抗体(抗 asialo GM1または抗 IL-2b)処置NOD/Shi-scidおよびJackson研究所由来NOD/LtSz-scid,β2m KOマウスとの比較で、ヒト細胞の分化、増殖の程度を検討した。その結果、NOGマウスは他2マウスと比較して極めて優れた生着性を示した。特に従来困難とされていたヒトCD34+細胞から、ヒトCD4+またはCD8+細胞が高率に分化し、末梢血でも十分に検出可能であることは驚く結果であった。また、ヒト型抗体の検出も可能であった。この高生着性には、γ遺伝子を欠損することによるT, BおよびNK細胞以外の細胞の機能欠損が関連していることが一連の実験から明らかにされた。このNOGマウスの応用例として、ヒト末梢血を移植後、HIVを接種すると高ウイルス血症が誘導され、腹水、脾臓、血中のCD4陽性T・細胞が特異的に破壊された。このマウスにLPSを接種すると感染細胞が中枢神経内への侵入し、神経細胞にアポトーシスが誘導されるエイズ脳症モデルとなりうることがわかった。また、従来3ヶ月以上を要したHTLV-1感染細胞の生着性も極めて高く、移植後3週問程度で大きな腫瘍隗を形成し、また末梢血中にも白血化の状態で認められ、HLTL-l動物モデルとして極めて有用であることが分かった。ヒト腫瘍株の増殖性も極めて高く、従来のSCIDマウスと比べて、極めて短期問で腫留を形成した。以上の結果から、ヒト細胞の生着性が極めて高く、今後の再生治療等を含む異種細胞、組織を生着させることによって行う実験に極めて有用な動物であることが明かとなった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 上山義人: "ヒューマウスの進歩"細胞組織工学. 27・7. 272-276 (2001)

  • [文献書誌] 伊藤守: "HIVモデル動物"総合臨床. 50・10. 2693-2695 (2001)

  • [文献書誌] Miura, Y.: "Critical contribution of TNF-related apoptosis-inducing ligand (TRAIL) to apoptosis of human CD4^+ T cells in HIV-1-infected hu-PBL-NOD-SCID mice"J.Exp.Med.. 193. 651-659 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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