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2001 年度 実績報告書

細胞シート工学による培養人工角膜上皮の開発

研究課題

研究課題/領域番号 13558119
研究機関東京女子医科大学

研究代表者

大和 雅之  東京女子医科大学, 医学部, 講師 (40267117)

研究分担者 堀 貞夫  東京女子医科大学, 医学部, 教授 (20143498)
清水 達也  東京女子医科大学, 医学部, 助手 (40318100)
青柳 隆夫  東京女子医科大学, 医学部, 助教授 (40277132)
篠崎 和美  東京女子医科大学, 医学部, 准講師 (10256521)
キーワードポリ(N-イソプロピルアクリルアミド) / 温度応答性表面 / 細胞シートのマニピュレーション / 角膜上皮細胞 / ディスパーゼ / 移植 / 細胞間接着 / 基底膜
研究概要

我々は、温度に応じて水との親和性を大きく変化させる温度応答性高分子を培養皿表面に共有結合的に固定化することにより温度応答性培養皿を開発した。この表面は、37℃では市販の培養皿と同程度の弱い疎水性を示し様々な細胞が接着・伸展するが、温度を32℃以下に下げると高度の親水性を示し、トリプシンなどのタンパク質分解酵素を必要とすることなく細胞を脱着させることができる。コンフレントな細胞層を形成させた後に低温処理すると、全細胞を細胞-細胞間接着により連結した一枚の細胞シートとして脱着を・回収することができる。本研究では、温度応答性培養皿上で角膜上皮細胞を増殖・重層化させ、低温処理により重層角膜細胞シートとして回収し、移植可能な培養人工角膜上皮の作製技術を開発する。本年度の研究により以下の成果を得た。(1)角膜上皮細胞の培養に最適化した温度応答性培養皿の開発:温度応答性高分子の密度など固定条件を変え、角膜上皮細胞に最適化した。培養人工角膜上皮として移植可能な重層角膜上皮細胞シートを効率良く作製するための培養法を至適化することで。再現性よく重層化した角膜上皮細胞シートを作製する技術の構築に成功した。(2)温度応答性培養皿から低温処理で回収した重層角膜上皮細胞シートの解析:温度応答性培養皿上で増殖・重層化させた後、低温処理により培養皿表面を高度に親水化させて脱着・回収した重層角膜上皮細胞シートをタンパク化学的・組織学的に検討した。すでに臨床応用が報告されているディスパーゼで回収した細胞シートに比べ、力学的にも丈夫で、十分に移植に耐える細胞シートを本方法により作製できることが明らかになった。タンパク化学的・組織学的にも細胞間接着タンパク質および基底膜構成成分がディスパーゼで分解を受ける一方、本方法では温存していることが明らかになった。次年度より臨床応用を目指した移植法の開発をおこなう。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Masayuki Yamato: "Thermo-Responsive Culture Dishes Allow the Intact Recovery of Multilayered Keratinocyte Sheets without Dispase by Only Reducing Temperature"Tissue Enngineering. 7. 473-480 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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