研究課題/領域番号 |
13558122
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研究機関 | 長野工業高等専門学校 |
研究代表者 |
坂口 正雄 長野工業高等専門学校, 電子制御工学科, 教授 (70043031)
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研究分担者 |
長光 紘義 ホーユーテック(株), 常務取締役(研究開発担当)
小野 伸幸 長野工業高等専門学校, 電子制御工学科, 助教授 (60214186)
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キーワード | 生活習慣病 / 糖尿病 / 運動療法 / 心拍数 / 歩数計 / 消費カロリー / 適正運動量 / 運動パターン |
研究概要 |
携帯型で有酸素運動の実施データを長時間にわたり記録するとともに解析できる運動療法指導・自己管理装置のプロトタイプ装置の試作と評価試験を行うとともに本研究の最終年度に向けた実用装置の試作(仕様策定、特許出願)を行った。 本装置は、1軸加速度センサとジャイロセンサによりヒトの行動を10段階の運動強度で特徴づけた運動パターンと心拍数により有酸素運動を認識し、各種データがEEPROMに保存できる。保存データはRS232Cを介してパーソナルコンピュータに供給してデータの解析が行える。評価試験は、市販の発汗計、歩数計、消費カロリー計を用いて行った。 得られた結果を要約すると、(1)例えば平成14年10月16日の1日の総歩数は4240歩、消費カロリーは2080.8kcal、平均心拍数は80拍/分、息が弾む程度の運動(1000m速歩)での最高脈拍数は108拍/分、運動パターンは「わずかな動き」が89%を占めていた。 (2)1000m速歩時の運動パターンは心拍数変化をよく反映している。このことから運動中の心拍数変化の評価を運動パターンの観察から、またその逆も可能であることが判明した。 (3)運動中、手掌部には精神性のスパイク状発汗が認められ、前胸部の温熱性発汗は心拍数が最高値(108拍/分)を示してから約1.5分後に最高値1mg/min・cm^2を示した。本装置を用いれば、成人病予防を目指す運動指針「息が弾む、汗ばむ程度の運動」の目安が得られることが判明した。 以上の実用評価をもとに次の仕様を策定し、装置の製作を開始した。装置の実用試験とその評価は本研究の最終年度(平成15年度)に実施する。 (1)入力データ(手動):氏名、男・女、体重、希望運動強度、安静時心拍数(2)LCD表示:日時、心拍数、総歩数、時計(常時選択表示)(3)データ記録:メモリーカード方式(4)データ処理(1ヶ月間のトレンドグラフ):適正運動実行歩数、適正運動実行時間、平均心拍数(5)装置サイズ:腰部装着式コンパクトサイズ、充電可能なリチウム電池駆動 その他、発明の名称:「運動療法指導・自己管理装置」発明者:坂口正雄 出願人:長野工業高等専門学校長として科学技術振興事業団・特許事務所を介して出願手続き中である。
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