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2002 年度 実績報告書

集積型極微小マルチ電極による網膜神経節細胞受容野機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 13559003
研究機関豊橋技術科学大学

研究代表者

臼井 支朗  豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (40023337)

研究分担者 石田 誠  豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (30126924)
キーワード網膜 / マルチ電極 / 神経細胞 / 数理モデル / 微小電位計測 / シナプス / 双極細胞 / 神経節細胞
研究概要

集積型極微小マルチ電極による網膜神経細胞微小電位の計測と、網膜の受容野形成機能解明を目指し、微小電位計測に適切な電極の形状、回路特性を設計・試作し、それを用いた網膜電気生理実験システムを確立した。また同時に計測した網膜光応答特性を計算機シミュレーションより解析するため、双極細胞軸策終末について伝達物質放出機構まで含めた数理モデルを構築した。以下にそれらの研究の概略を示す。
●これまでに確立したVLS結晶成長法及び一体化用Si(111)集積回路技術を用いて、実際に集積回路上にSiプローブを設計し、試作した。集積回路とマイクロSi電極の同一チップ上での一体化は、今回が初の試みであったが、神経細胞微小電位を計測するに十分な特性を試作チップが有することが示された。これより生理実験を視野に入れた多チャンネルプローブチヅプのデザィンを提案し、試作した。
●網膜双極細胞軸策終末における伝達物質放出は、1)脱分極によるCaチャネルの活性化、2)Ca濃度上層、3)シナプス小胞の膜融合、4)小胞内の情報伝達物質の拡散という複数の複雑な機構を介し達成される。本研究では、電位変化から伝達物質放出に至る機構について生理学的知見を基に数理モデルを構築した。本モデルは、電流-電圧特性やパルス幅-膜容量特性など双極細胞の電気生理学的特性を十分に再現した。構築したモデルにより、視細胞-双極細胞-神経節細胞という光情報の直接経路のネットワークモデルを構成することが可能になった。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 河北友克, 石原彰人, 臼井支朗, 立花政夫: "網膜双極細胞シナプス終末の伝達物質放出モデル"電子情報通信学会技術研究報告. 102・508. 29-34 (2002)

  • [文献書誌] Ishihara, A., Kamiyama, Y., Usui, S.: "The roll of calcium spike in shaping light responses of retinal bipolar cell"The Keio J, Medicine. 51・Sup.1. 58 (2002)

  • [文献書誌] Usui, S., Ishihara, A., Kawano, T., Ishida, M.: "Multi-recording multi-microelectrode array from the retina"Proceedings of the First Symposium on Intelligent Human Sensing. 141-144 (2002)

  • [文献書誌] Kawano, T., Kato Y., Futagawa M., Tani, R., Takao, H., Sawada, K., Ishida, M.: "Fabrication and Properties of Ultra Small Si Wire Arrays by Vapor-Liquid -Solid Growth with Circuits"Sensors and Actuators A. 97・98. 709-715 (2002)

  • [文献書誌] Kato, Y., Kawano, T., Ito, Y., Ashiki, M., Takao, H., Sawada, K., Ishida, M.: "Signal Conditioning CMOS Circuit Integrated on Si(111) for Neural Activity Image Recording"IEEJ The 19th Sensor Symposium. 421-424 (2002)

  • [文献書誌] Kawano, T., Kato, Y., Futagawa, M., Tani, R., Takao, H., Sawada, K., Ishida, M: "Vapor-liquid-solid Graon Si Probe Array Chip for Penetrating and Recording in the Nervous System"IEEJ The 19th Sensor Symposium. 487-490 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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