研究分担者 |
皆藤 章 京都大学, 教育学研究科, 助教授 (70204310)
矢野 智司 京都大学, 教育学研究科, 教授 (60158037)
BECKER Carl 京都大学, 人間・環境学研究科, 教授 (60243078)
伊藤 哲司 茨城大学, 人文学部, 助教授 (70250975)
加藤 義信 愛知県立大学, 文学部, 教授 (00036675)
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研究概要 |
本研究の目的は、おもに次の2点であった。(1)現代日本の民衆文化のなかに共有されている「他界観」と「ライフ(人生・生命)サイクル観」の特徴を「イメージ描画法」という斬新な手法による国際調査により、西欧やアジアの他文化と多重比較し実証的に明らかにする。(2)国際調査のデータを、生涯発達心理学、臨床心理学、教青人間学・宗教倫理学の立場から学際的に理論化し、人間観や発達観を変革しうる新たな世界観や人生観のモデルを提案し、いのちや死の教育に役立てる。 本研究の研究成果は、おもに以下のようであった。(1)調査班と理論班に分かれて、2つの目的にそって研究をすすめ、共同研究会や公開講演、公開シンポジウムを積極的に開催した。(2)理論班の研究成果は、国際的・学際的で、著書26,論文15,国際学会発表4として公刊された。アメリカ心理学会から刊行された著書Yamada, Y.(2003).The generative life cycle model : Integration of Japanese folk images and generativity. In E.de St.Aubin, D.P.McAdams, & T.C.Kim(Eds.), The generative society : Caring for future generations(pp.97-112).Washington, DC : American Psychological Association.などが代表的な成果である。(3)調査班の研究成果は、著書3,論文5,国際学会発表8,国内学会発表9として公刊された。その研究のオリジナルな視点とイメージ描画を用いた方法は、国際的にも高い評価を得てきた。オーストリア・アカデミーから刊行された著書Yamada, Y., & Kato, Y.(2004).Japanese students' depictions of the soul after death : Towards a psychological model of culutural representations. In S.Formanek, & W.Lafleur(Eds.), Practicing the afterlife : Perspectives from Japan.(pp.417-438).Verlag der Osterreichischen Akademie der Wissenschaftenなどが代表的な成果である。(4)調査班では、フィールドワークを含めて膨大なデータを集積し、その分析と考察は多岐にわたった。それらの全体結果については、著書「この世とあの世のイメージ」(金子書房、やまだ編2004)の刊行が予定されている。
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