研究課題/領域番号 |
13571017
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
栗本 英世 大阪大学, 大学院・人間科学研究科, 助教授 (10192569)
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研究分担者 |
武内 進一 日本貿易振興会 アジア経済研究所, 地域研究第2部, 研究員
松田 素二 京都大学, 大学院・文学研究科, 助教授 (50173852)
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キーワード | 難民 / 帰還民 / アフリカ / スーダン / ルワンダ / ケニア / 紛争 / 国際情報交換 |
研究概要 |
研究代表者の栗本英世は、ケニア北西部のカクマ難民キャンプにおいて、スーダン・エチオピア難民を対象に参与観察とインタヴューを方法とする調査をおこなった。調査項目は、各個人のライフヒストリーの収集、キャンプでの食住、教育・医療など生活上の諸問題、社会の再編成と再構築、難民間の紛争などである。また、カクマとナイロビのUNHCR事務所、およびNGO事務所で、職員とのインタヴューをおこなうとともに、文献資料を収集した。以上の調査に基づき、カクマにおける難民の生活世界を総体的に把握することを目的としている。 研究分担者の松田素二は、ケニアの首都ナイロビにおいて、都市に居住するスーダン難民を対象に、参与観察とインタヴューを方法とする調査をおこなった。キャンプではない、都市という環境で自立して生活する難民を、キャンプに居住する通常の難民と比較調査することが、第1義的な目的である。調査の主題は、女性の難民たちが組織する自助グループとNGO、およびカトリック教会が運営する難民の職業訓練プロジェクトである。また、ナイロビ大学図書館において、文献資料の収集をおこなった。 研究分担者の武内進一は、ルワンダの農村において、帰還民の受け入れプロジェクトについて、難民化しなかった地元民と帰還民の関係、土地所有をめぐる問題、内戦中の杜会関係の動態などに注目しつつ調査を実施した。また、内戦中に生じた民族浄化(虐殺)の犯人の裁判に関する資料を収集した。さらに、フランスの国際問題研究所とアフリカ研究所で文献資料の収集をおこなった。この分担研究は、難民状態を終了し、母国に帰還した人びとをめぐる問題群の考察を目的としている。
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