研究課題/領域番号 |
13571019
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研究機関 | 福岡女学院大学 |
研究代表者 |
丸山 孝一 福岡女学院大学, 人間関係学部, 教授 (80037035)
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研究分担者 |
坂元 一光 九州大学, 大学院・人間環境学研究院, 助教授 (20150386)
東 茂美 福岡女学院大学, 人文学部, 教授 (60165074)
篠原 忍 福岡女学院大学, 人間関係学部, 教授 (50069770)
原崎 聖子 中村学園大学, 家政学部, 助手
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キーワード | 少数民族 / 文化力学 / 異文化共生 / 文化接触 / 比較文化 / 文化学習 / ウイグル族 |
研究概要 |
本研究は平成13年度より開始され、本年度はその第2年目であった。本研究では民族文化の関係性に基本的な関心をもち、異文化の接触とその後のあり方を主として中国西域地方における実態を調査、分析することを目的とした。中国では社会経済的変貌が著しく、これが西域地方の少数民族文化に与える影響は計り知れない。ウイグル族、タイ(俸)族においては、いわゆる西部大開発政策の中で、社会経済的変化が民族文化に深い影響を及ぼしていることが解った。 丸山は新疆ウイグル自治区ウルムチおよび同カシュガルへ行き、新疆大学、新疆師範大学および喀什師範学院において関係者と面談をするほか、両大学において講演ならびにその後の討論会を催した。喀什においては民家を訪問し、主として家族関係の変化過程を中心に面接調査をした。その結果は、一部自著「民族共生の可能性」の中で述べた。 坂元は仏教信仰の内面化が家庭教育および学校教育のほか、特に寺院において展開する過程を明らかにした。一般に世俗化が進行する中、現代社会における寺院の教育機能に関する再評価に注目した。篠原と原崎は中国北京市と福岡における大学生の意識調査を通じて、青年の甘えと社会的適応の比較研究を行った。その結果、日本人学生のほうが「甘え」の程度が著しいが、経済的自立意識が高いなどが解った。 本年度の研究によって、中国側の大きな協力が得られたことは、今後の共同研究を進める上できわめて重要な基盤を作ることが出来た。
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