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2001 年度 実績報告書

東アジア家系記録(宗譜・族譜・家譜)の総合的比較研究

研究課題

研究課題/領域番号 13571027
研究機関東京大学

研究代表者

宮嶌 博史  東京大学, 東洋文化研究所, 教授 (20130099)

研究分担者 中西 裕二  福岡大学, 人文学部, 教授 (50237327)
上田 信  立教大学, 文学部, 教授 (90151802)
嶋 陸奥彦  東北大学, 文学部, 教授 (30115406)
豊見山 和行  琉球大学, 教育学部, 助教授 (40211403)
森本 一夫  北海道大学, 文学研究科, 助教授 (00282707)
キーワード国際研究者交流 / 東アジア / 社会史 / 社会人類学 / 家系記録 / 族譜 / 韓国,中国,ベトナム,モロッコ,米国
研究概要

今年度はメンバー各自が研究対象とする地域の家系記録の調査に重点を置いて活動を行った。宮嶌は韓国国立中央図書館等で、嶋はハーバード大学で朝鮮半島族譜の所在調査を、また中西はベトナムの社会科学院等で、上田は中国福建省一帯で、森本はモロッコ・ラバト図書館で、それぞれの地域における家系記録資料の調査を進めた。また沖縄への調査旅行を行い、琉球家譜の調査を行うとともに、現在における門中の活動状況についても聞き取り調査を行った。そして調査と研究の情報交換のために2回の研究会を開催したが、その中で、従来の研究では主として親族制度や親族集団と結びつけて理解されてきた家系記録を、より広い社会的分脈の中に位置づけて理解することの必要性が確認された。具体的には、各社会におけるエリート層のあり方が家系記録の性格と密接に結びついているという視点が重要であるということで、琉球家譜の士族身分表示機能を端的な例として、ベトナムの家譜、朝鮮の族譜もエリート層の身分表象としての性格が濃厚に見られることが確認された。特に朝鮮の族譜は、父系血縁集団の結びつきだけでなく、婚姻関係を通じたエリート層の横の結びつきを重視しているという特徴がよく現れているが、従来の研究ではこうした現象も姻族という親族結合の枠組みでしか理解されてこなかったものである。さらに以上のような視点に立つとき、父系血縁集団の構成員名簿としての性格が強い中国の宗譜についても、むしろ親族結合の脆弱性の現れと理解しうるのではないかという、まったく新しい仮説についても、今後検討していくべきことが確認された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 安乗直: "マッチル(渚谷)の農民たち-韓国近世村落生活史-(韓国譜)"一湖閣(韓国・ソウル). 444 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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