研究課題/領域番号 |
13571031
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
寺山 恭輔 東北大学, 東北アジア研究センター, 助教授 (00284563)
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研究分担者 |
高倉 浩樹 東北大学, 東北アジア研究センター, 助教授 (00305400)
岡 洋樹 東北大学, 東北アジア研究センター, 助教授 (00223991)
栗林 均 東北大学, 東北アジア研究センター, 教授 (30153381)
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キーワード | ソ連極東・シベリア / モンゴル / ロシア民族学 / スターリン / ナショナリズム / サハ(ヤクート) / 文字政策 / オトグ・バグ構造 |
研究概要 |
寺山は1930年代の極東ソ連に関する新史料をハバロフスク図書館に所蔵されている1990年代以降の刊行物で収集する一方、同時代のソ連共産党政治局による極東政策について考察するためにモスクワの史料館で資料収集をおこなった。これらの資料収集により極東地方とモスクワの中央政府の関係、スターリンの対極東政策に関して理解を深めることができた。 栗林は、独立革命後のモンゴル人民共和国がソ連の影響下に、ラテン字からキリル文字へと文字政策の転換を行った問題について検討した。 岡は1923〜24年にモンゴル人民政府が実施した地方行政組織改革に関する史料蒐集を国内の図書館及びモンゴル国立歴史中央アルヒーフで実施し、これにより得られた1923年の「ザサグ王公・閑散王公権限規定」「地方行政組織規定」及び1923〜24年のホショー(旗)会議議事録の内容を分析した結果、清代のオトグ・バグ構造と新制度下のソム組織の関係について、新たな知見を得ることができた。 高倉は1910〜30年代のサハ民族知識人と民族学の関係について政治史・科学史的視をふまえながら考察を行った。とりわけ知識人の自伝的研究をおこない、またヤクーツクを主な根拠地とするサハ人知識人とモスクワのロシア人知識人との関係について考慮しながら、戦間期のサハ民族学の展開それ自体と、そこに含まれた政治的背景の分析に努めた。同時にこれらの過去のサハ民族学史と現在のナショナリズムの関係について解明をすすめた。
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