研究課題
本研究は、高等教育の高度情報化に関し、北米・欧州・豪州など、先進地域の最新動向につき調査分析を行い、国内教育機関の改革の展開に資するとともに、国際化の流れのなかで、先進諸国をはじめ、アジア・太平洋地域の発展途上国との国際連携の可能性を分析することを目的とした。本年度は、南米およびフランス・ドイツを対象に、ヴァーチャル・ユニバーシティやオンラインコースの実態調査、メディアセンター・情報ポータル等、大学内教授・学習支援システムの実態調査、国内および国際間における大学間連携・共同の実態調査、大学におけるICT利用の社会経済的分析などを実施した。また、最終年度にあたり報告書を作成し、ホームページで公開することとした。報告書では、e-Learningの国際動向や、その多文化的対応や質の保証、デジタル教材の共有・再利用と品質評価、電子情報技術による遠隔大学教育等についてレビューを行ったほか、各国のケースを調査分析しまとめた。代表的なケースとして、カナダにおけるバーチャルユニバーシティ-ブリティッシュ・コロンビア工科大学の事例-、公開学習機関-Open Learning Agency(OLA)の概要、中等後教育機関における遠隔教育-アメリカ教育統計局の調査報告からの抄訳-、国際高速回線による遠隔協調学習、ICTの先進的活用事例を有するドイツ・フィンランドの教育関連機関訪問調査、バーチャル・リアリティおよびオーグメンティッド・リアリティの教育応用、ポーランド高等教育における遠隔教育の実情:教育交流パイロットプログラム策定に向けて、デルフト工科大学の教育の改革と高度情報化に関する動向調査、オーストラリアの高等教育機関における遠隔教育の課題と成果、ビクトリア大学の遠隔教育プログラム、中国のeラーニング-教育需要と供給の狭間で-、中国情報産業の成長とe-learningなどを報告した。
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